SAO編−白百合の刃−
SAO19-黒氷の涙
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
グスなんかに好かれるなら、嫌われた方がマシだから……貴方の言葉に、何一つ頷けるものなんてないわ」
「ちっ、本当に可愛げねぇの奴だな!」
舌打ちして、気味悪く唇を吊り上げ笑っている。まるでゴミを見るような目で私を見下している。
そこまでして、私の弱音を晒し出して笑いたいの? 私のこと嫌いなくせになに考えているのだか、気持ち悪くて吐き気がしそう。
……第一。
弱音を吐いて何が変わるの?
泣いても、泣き叫んでも、誰も助けになんかこない。
泣いたって救いは来なかった。
泣いても変わることはなかった。
そうだった。私はそうだった。
くだらない。
くだらな過ぎて逆に笑いそう……。
人なんか厄介事には関わりたくない生き物だから、自分が一番に決まっている。
そうじゃない人もいることは知っている。でも世の中、みんなバラバラで周囲の空気に溶け込み、結局は自分の身を守っている。自分の身を守るためなら、些細なことでも、大事なことでも傷つけるような行為をする。そういう風にできてしまっている。
私は人嫌いだ。泣いても無視して見ぬふりする人はもっと嫌いだ。それを含めて自分が嫌い。私も自分が一番可愛いと思い、泣いている人を無視する、どうしようもない自分が大嫌い。
当然、ストロングスのことも嫌い。
私の何がわかるっていうのよ……。
…………。
……なんだか……………よくわからなくなってきた。
頭が痛い……。
あぁ……そうか、実際痛いのよね。ストロングスのせいで気持ち悪い。おかげで心の中が整理できない。いろいろとごちゃごちゃして、何をすればいいのか……わからない…………わからないわよ。
なにもかも……なにが正解なのか、悪いのかも……。
陽に背けて、誰かに頼ることなんて慣れてない陰の中で暮らしてきた私は……どうしたらいいのよ……。
どうすれば、気持ち悪い感情から抜き出せるのよ。
「なら、サクッと殺してやるよ」
ストロングスは天に向けるように上げてから、おもいっきり振り下ろされ、左肩に斧がめり込んだ。
HPが減少して、とうとうレッドに変わり危険域へと達した。
とうとう……死ぬのね。
死んだらこの気持ち悪さも、解放できるのかしら。
私が死んだらどうなるのかな? キリカとかアスナら辺は……悲しんでくれるのかしらね。バカだから私が思っている当然のことなどしてくれはしなさそう。
でも、キリカは私が死ぬことを一番望んではくれなさそうね。あのバカは、お人好しのくせに、お人好しのせいで重い物を背負っている。犯した罪を生涯ずっと抱え続けるなんて、そんな重圧を背負うにはどれだけ辛い思いをしなければならないんだろうか。自分を責め続ける苦痛は、結局自分の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ