憎悪との対峙
34 最悪の共闘
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どちらかと言えば、スターダストは無意識にアシッド・エースに勝負を仕掛けていた。
別に声の大きさで勝負しても仕方が無いが、アシッド・エース=シドウには少なからず対抗心があった。
『ウイング・ブレード!!!』
アシッド・エースは先頭を走ってきていたジャミンガー4体を赤い閃光となり、かまいたちの如く、斬り裂いた。
そしてスターダストはブレードを振りかざして前のめりの体勢のアシッド・エースの背中を踏み越える。
「ハッ!!」
空中で体をひねりながら回転し、落下と同時に両手のブレードで斬りつける。
そして敵の軍勢の懐に着地した。
「ヤァァァ!!」
「ぐぁ!!」
「うわ!?」
「この野郎ぉ!!」
スターダストは着地するや否やステップを踏み込み、回し蹴りで目の前の2人を同時になぎ倒した。
一瞬の出来事だった。
あまりの素早さに度肝を抜かれたのか、一瞬、その場が凍りついた。
だが次の瞬間にはスターダストの後方から攻撃が迫っていた。
「ハッ!!」
「!?」
しかし見切っていたかのように前を向いたまま、スターダストは後方に肘を思いっきり突き出して顔面を殴りつけた。
そしてアシッド・エースも攻撃を続けていた。
シドウの鍛え抜かれた肉体、磨かれた格闘術がアシッドの力で増幅され、スターダストのがむしゃらなで落ち着きのない若者のようなアクロバティックな戦いともまた違った強さを誇っていた。
「ヤァァ!!」
右手で構えたブレードで武器を弾くと、柔術のように相手を御すと、蹴り飛ばす。
続いて反対側の敵に向かって体を捻って飛び上がると、回転しながら5人を同時に蹴り飛ばした。
まさにカンフーの旋風脚だ。
「WAXAに甘やかされて鈍ってると思ってたよ!!」
「悪いが常に努力を続ける!!お前たちを救うためにな!!」
スターダストはジャミンガーの攻撃に対しても動じず、顔面に頭突きを食らわせながらアシッド・エースに声を掛ける。
しかし返答にはアシッド・エース=シドウに対して更なる怒りを覚えざるを得なかった。
「そうやって綺麗事しか言えないのは変わってないな!!」
「...そういうお前は変わったよ!!虫一匹殺せなかったくせに、今じゃ虫どころか人も殺しそうなくらいにたくましくなったな!!」
アシッド・エースは口にすることで更にその変化を感じた。
確かに間違ったことは嫌い、人との関わりを好まない、だが本当は優しさの塊でガラス細工のように繊細という要素は変わっていないように思える。
だが確実に身も心も荒んでしまっている。
暴力や争い事は大嫌いだったはずなのにまるでアシッド・エース=シドウに自分から挑発するかのような攻撃的な言葉を使い、今、戦っているジャミンガーに対して間違いなく自
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