暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
紅霧異変
Part7 赤い霧
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た。



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 レミリア・咲夜の二人は紅魔館の屋根の上にいた。
 肩越しに赤い瞳を浮かべながら、レミリアは咲夜へ問う。

「あの人間は使い物になりそう?」

「・・・現段階では、そこまで戦力になりそうとは思いません」

 少し言葉を濁しながら咲夜は答える。

「しかし、能力面に置いては多少使い物になるかと」

 その言葉を聞いたレミリアは、不気味な笑みを浮かべながら空を見上げる。

「此方に死角は無し」

 レミリアは右手を天に掲げた。その手には、赤黒い煙のようなものが球場に蠢いている。

「何処からでもかかってきなさい、博麗の巫女」

 レミリアの瞳に、赤く、赤く、鮮血より赤い月が映し出された。
 その赤黒い煙は、その月へ向かうかのような軌道を描きながら空へ直進していく。

「さあ、始まりよ」

 球体が天に登った瞬間、まるで針に刺された水風船のように、『中身』が四方八方に飛び散った。

「『運命』の第一歩、スタート」



 黒く、そして紅い霧は一夜で幻想郷を覆い尽くした。


 だがレミリア達には誤算があった。



 何も、異変解決時に動く存在は『博麗の巫女』だけでは無い。

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