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東方変形葉
幻想変化
東方変形葉55話「狂気覚醒」
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何者かに憑りつかれたわけではないようだ。
ということは、恐らくフランは情緒不安定なのだろうか。今までは安定期で、今は不安定だとしたら?
「フラン、悪いけどそういうことなら全力でいかせてもらうよ。パチュリー、ちょっとじっとしててくれ」
「ええ、いいけど・・・何をするの?」
「吹き飛ばす。毒をね」
「えっ?」

無塵「神力と滅の比例変化〜狂気消滅〜」

青白い閃光が放たれる。両手を横にのばし、神力の出せるところまで出し尽くした。
「はああああああっ!」
意識が遠のいていく感覚がした。まあ当然かな?これだけ力を使っているんだし。
そして、神力をできる限り出し尽くした直後、俺は崩れ落ちた。



「・・・くっ、んん?」
目が覚めた。紅い天井が目に入り、少しだけ胸が楽になった。
「あっ!おにいちゃ〜ん!ふえええぇぇぇぇぇん!」
元に戻ったフランが、思いっきり抱きつき、泣きじゃくっている。
「あら、目が覚めたの」
「・・・パチュリー。っああ!そうだ、レミリアと咲夜は大丈夫なのか?」
「ええ、問題ないですよ。幸い打ち所は何処もよく、少し休めば回復できるでしょう」
美鈴が答えた。
「そっか、よかった。フランも元に戻って、よかった」
「まさか私の境界を破られるとは思ってもいなかったわ」
横にスキマができ、紫が現れた。いつもながら妙な位置から顔を出してくるな、紫は。
「境界?何のことだ?」
「少し前、あのちびっこ悪魔に頼まれたのよ。この子の正気と狂気の境界をいじってはもらえないか、とね。私は狂気の境界を複雑に引くことによって、狂気の定義自体を曖昧にしたのよ。でも、術をかけただけだからかしら、この子にその境界、つまり結界を壊されてしまって、今までたまっていた狂気の反動がこの子の意識を支配したの」
「・・・そうか、なるほどね」
紫が言うには、フランは先天性の軽度精神障害で、情緒不安定らしい。俺が狂気を吹っ飛ばしたことで、その障害は取り除かれたらしい。完全ではないらしいが。
というのも、俺の引き出せる神力ではフランの狂気を完全に取り除くことはできなかったようだ。
「まあ、何はともあれよかった。魔界の異変をちゃっちゃと片づけてきてよかったよ。ああ、明日は魔界の戦利品でパーティを開くつもりだからね!」
「わ〜い!おに〜ちゃん大好き〜!」
・・・あれ?なんかフランがいつも以上に甘えんぼというか。ああ、狂気が取り除かれたからか。
「あら?魔界の異変ってそんな大したことなかったのかしら?」
紫が少女風に訊いてきた。あれ?なんで風って付けたんだっけ?まあいいか。
「ああ、巨大タコが主犯だったから、一瞬でゆでダコにしてやったよ。紫ならタコという生物がなにかわかるよね?」
「おに〜ちゃん、たこってなあに?」
・・・まあ、さ
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