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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第三章『更識簪』
第三十八話『本日は休息日和・駅前編』
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”ちゃんねえ〜……」
「ふぁ……ふぁーす……?」
「……お兄」
「あ、いやいやっ、何でもない……!」
横から箒を見に来た弾の失言に、蘭は顔はそのままに小声でドスを利かせ牽制する。
器用なヤツだ……。
「箒、コイツが蘭の兄貴で俺の中学校からのダチの弾だよ」
「え〜っと、はじめまして、だな。俺が五反田弾だ、よろしく」
「篠ノ之箒だ、よろしく。……で、さっきのは一体?」
「あぁ、一夏のヤツが言ってたんだよ。幼馴染が二人いるからっていうんで、区別するのに“一番目の(ファースト)幼馴染”っていう風にさ」
「な、なるほど……」
「……でも、それだと一夏さんにとって修夜さんは何番目になるんでしょうね?」
「あ……」
蘭の何気ない疑問に、一同が硬直した。
それは俺も、前々から訊きたかった。
……というか、出会った順番でいうなら俺の方が若干、箒よりも早いはずなんだが。
「まぁ、それは置いておくとして……。電話でも言ったけど、今日は蘭にIS学園のことを色々話してやって欲しい。よろしく頼む」
「それは構わないが、その子と学園に何の関係が?」
一応、軽く事情は話したが、“会ってやって欲しいヤツがいる”という程度の説明だったから、箒の質問も当然か。
「いわゆる“受験希望者”ってヤツさ。本腰を入れて受験するみたいから、まずは学園がどんな雰囲気なのか、在校生から訊きたいって」
「まぁ、それはそれは……!」
「よ、よろしくお願いします……!」
「はい、こちらこそよろしくお願い致しますわ」
かしこまる蘭に対し、セシリアは穏やかに笑いかけていた。
IS学園の面倒なところは、名義上は“高等部”であるため、何より機密保持の観点から、大学のような“オープンキャンパス”が存在しないことだ。
特定の情報に関しては、学園関係者全員に緘口令や、ネットへの書き込みの制限を厳命している。
報道制限も割と厳しい。
拓海が調べたところ、数年前には世間への理解のためにと、学園見学ツアーが組まれたことがあったらしい。だがよりよって、そのツアー客からISを狙ったスパイが摘発され、見学ツアーはそれっきりになったという。ちなみに検挙したのは千冬さんらしい。
まあ、完全にない訳じゃないが……。
「さぁて、立ち話もアレだし、せっかくの駅前なんだから適当にブラつこうぜ」
「それもそうだな」
わざわざ来てもらったわけだし、ここは弾の意見に賛成だ。二人にも駅前周辺を楽しんでもらう。
「それじゃあ、どこに行こうか?」
「うーん……。箒たちは行きたい場所とか無いか?」
「私は特に……」
「わたくしも、こういう場所は初めてですから……」
……いきなり頓挫か。
「じゃあ、とりあえず向こうの商店街でブラブラしない〜?」
「ぅわっ、アンタいつの間にいたの!?」
いつの
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