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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第三章『更識簪』
第三十八話『本日は休息日和・駅前編』
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ても……」
「お兄」
「……冗談です」
蘭の一言に射竦められ、小さくなる弾。……懲りろよ。
「でも〜、絶対無理ってワケじゃにゃいだろ〜。コネとかない〜?」
「あのなぁ……」
コネといわれても早々、……あるにはある。あるが、出席簿の角で頭を叩かれるオチしか見えない。
「ご招待したのは山々ですが、学園に一般の方をお招きするには、色々と条件が厳しいものでして……」
「そもそも世界一ISが密集するうちの学校に、ホイホイ人を招き入れて問題が起きたら、どう責任とれっていうのよ」
セシリアと鈴の言う通り、学園で下手に不祥事が起きれば、それはIS学園への信用問題に係わってくる。
まして、ISが盗み出されたなんてあったら一大事だ。あの監獄並の警備を抜けられるとは思えないが、先日の無人機の一件で、学園の万全の警備態勢に落ち度があったことが証明されてしまった。
もう“万に一つ”なんて甘い考えは通用しないだろう。
「でもたしか、二学期になったら自分の知り合いを招待できるとかって……」
「あぁ、【学園祭】や【競技大会】のことだな」
「マジでかっ!?」
IS学園は大きなイベント行事で、外部から人を招き入れることがある。
学園の間口も「天の岩戸」という訳ではなく、一夏の言う二学期のイベントのように年に数回だが、学園への理解を促すための取り組みはしている。これは学園長の方針によるものらしい。
学園祭は文字通り、世間一般でイメージされるものだ。
そして競技大会というのが、体育祭とIS競技を合わせたIS学園でも最大のスポーツイベントである。
特に目玉は『キャノンボール・ファスト』、妨害ありのISのスピードレースだ。
IS世界大会(モンド・グロッソ)で見たことがあるけど、実際に体験できると聞くと、実はちょっと楽しみだったりする。
ともかく、この二大イベントはニュースで取り沙汰されるくらい、注目されている。
「よっしゃあっ、それなら俺にもチャンスがあるってことだな!」
「も〜ぅ、お兄ったら……!」
「そのときは、三人とも責任をもってちゃんと招待するよ」
「お前が主催者みたいな言い方するな」
そんなやり取りをしている間に、
次の直通列車が来る時間が差し迫ってきた。
最後にまた会う約束を交わし、俺たちは弾たちと別れ、改札を通って駅のホームへと向かった。


――――

寮に戻ったのは、そこから小一時間ほどだった。
部屋に変えると、くーが俺のベッドで寝ているのを見つけた。
風邪をひくからと起こそうと思ったが、一夏が止めに入り、結局はタオルケットを掛けてやり、晩飯が出来るまで寝かせてやることにした。
少しばかり慌ただしい休みだったが、まぁ、弾たちと久しぶり話せたのは良かった。
次に会えるのはいつか分からないが、そのときにはくーも連
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