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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第三章『更識簪』
第三十七話『本日は休息日和・食堂編』
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「……で、どうなんだよ?」
「何がだよ?」
クラス対抗戦の事件から幾ばくかが過ぎた、五月中旬の日曜日。
俺と一夏は久々にIS学園の外にいる中学時代の友人――五反田弾(ごたんだだん)の家に来ていた。
弾は俺や一夏よりもさらに背が高く、ぼさぼさで赤みがかった髪を肩まで伸ばしている。あまり目つきはいい方ではないので、正直ちょっとしたヤンキーのような風体だ。髪も中学の頃はもう少し短かったんだが、どうやら伸ばしたらしい。
進学校の藍越学園に通学してて、よくこの髪型が出来たものだ……。
「何がって、女の園の話だよ。お前も一夏も、いい思いしてるんだろ?」
「してねぇっつの。てか、余所見してる余裕があるのか?」
「へっ? ……って、おまっ!? そこで超必使ってくるか!?」
「修夜相手に余所見してるからだろ、弾……」
俺達のやり取りに対して、溜息をつきつつ呆れる一夏。
元々は、其々の所用を片付ける為、外出許可を貰って外出したのだが、それを終えた後、一夏の提案で久々に顔を出したのだ。
最初は普通に雑談していたのだが、何故か格闘ゲームで勝負する流れになり、さっきのやり取りに繋がるだが……。
ちなみ俺は二刀流のコンボ向きのキャラ、弾は一撃狙いのゴツい格闘家キャラだ。
「これで10戦10勝……っと。いい加減、諦めたらどうだ?」
「いいや、俺は諦めない! 勝って、お前と一夏からヘブンの詳細を聞くまでは!」
拳を握り締めながら吼える弾。
熱く言ってるところ悪いが、言ってる事は無茶苦茶小さいぞ……マジで。
「あのなぁ……。何度も言うが、俺も一夏も普通に生活してるだけで、お前の考えてるような事は起きてないからな?」
「嘘をつくな嘘を! お前や一夏から送られてくるメールを見てるだけでも楽園じゃねぇか! 少しはその幸せを分けやがれ! つか、招待券があるなら送りやがれ!」
「あるか、馬鹿」
ほんと、何時になったら納得するんだ……この馬鹿は…。
その後も俺に連敗して一夏を指名したは良いが、それでも連敗し続ける弾。
なお一夏は主人公の槍使いで、こいつがまた扱いやすい上に強いのだ。俺の持ちキャラは、一夏のキャラのライバルでもある。
おうおう、また上手いこと対空拾われて……。あっ、このタイミングは……。あ〜、やっぱり超必食らってとどめだ。
「何故だ……何故、このリア充二人に勝てないんだ!?」
……なぁ、弾。毎度思うんだが、対戦中に隙を見せてるお前が悪い気がするのは俺の気のせいか…?
普段だったらかなりの腕をしてるんだがなぁ、こいつも……。
そんな事を考えつつ、再び始まった一夏との対戦をぼんやりと眺めていると――。
「お兄! さっきからお昼出来たって言ってんじゃん! さっさと食べに――」
どかんとドアを蹴り開けて入ってくる乱入者が一人。音の方に視
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