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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第三章『更識簪』
第三十七話『本日は休息日和・食堂編』
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かったからな。
「そうだなぁ……」
「あ、あの……!」
今後の予定を考える俺と一夏に、蘭が声をかけてくる。
「も、もし良かったら、一緒にお昼をどうですか?
 今の時間だと、多分何処も込んでると思いますし……」
蘭の突然の提案に、俺と一夏は顔を見合わせる。
「どうする、修夜?」
「どうっつってもなぁ……」
確かに蘭の言う通り、この休日の昼のかき入れ時では、ファーストフード店でも人が集まっているのは間違いない。
しかし、幾ら友人の家でのお誘いであっても、ただ寄っただけで昼飯をご馳走になるのも、些か気が引けるのも事実だ。
どうしたもんかと二人で考えていると……。
「別に良いんじゃねぇか?
 じーちゃんや母さんも、お前らに会いたがってたし、久しぶりに食ってけよ」
弾も歓迎するような言い方で誘ってくる。
「良いのか、弾?」
「良いって良いって。
 それに、ここで修夜達を帰したってなると、じーちゃん辺りが後で怒るのが目に見えてるしな」
俺の質問に、手を振りながら苦笑を浮かべる弾。
五反田一家の頂点にして、表で経営されている五反田食堂の大将、弾と蘭の祖父である五反田巌(ごたんだげん)
俺と一夏が中学時代にお世話になった人の一人であり、六十歳を超えて尚、店の厨房で料理を作り続ける職人気質な人物だ。
けど、何故かたま〜に俺を睨んでいた気がするんだが、なんでだろうな……?
「なぁ、修夜。弾もこう言ってるんだし、ここはお言葉に甘えようぜ?
 俺も久しぶりに、厳さんの料理食いたいしさ」
弾にも誘われたのか、乗り気な様子で俺にそう言ってくる一夏。
「そうだな……そうするか」
流石の俺も、厳さん達の名前まで出されて誘われたとなっちゃ、断るわけにも行かない。
今の所は特に予定も無いし、あったとしても誰かを誘って街に繰り出すくらいだ。その点で考えれば、この誘いは都合が良いといえば、都合が良いしな。
「それじゃ、そう言うことだから、厳さんに追加を頼んでもらっても良いかな、蘭?」
俺の同意を聞いてか、蘭にそう頼む一夏。
「は、はい……!」
蘭はといえば、さっきまで不安そうに俺たちを眺めていたが、一夏の言葉を聞いてか、笑顔になって部屋を出て行く。
そんな彼女の様子を、弾はやれやれといった感じで見送っていた。
「……まったく、こんな一夏に勝るとも劣らない朴念仁の何処が良いのやら…」
「……はぁ?」
ちょっと待て、今聞き捨てならない事言ったぞこいつ?
「こら待て弾、誰が一夏に勝るとも劣らない朴念仁なんだよ?」
幾ら多少マシになったとは言え、俺は一夏ほど空気読まずな馬鹿じゃねぇぞ。
「知らぬは本人ばかりなり……ってか。
 お前のそー言うところが、一夏に負けてねぇって事だよ、まったく……」
そんな俺の様子に、弾は呆れたよ
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