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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第三章『更識簪』
第三十七話『本日は休息日和・食堂編』
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線を向けると、そこには一人の少女が立っていた。
「あ、久しぶり。邪魔してるな、蘭」
「えっ、一夏さんに、しっ、修夜……さん!?」
一夏の言葉に戸惑いながら驚く少女。
肩まである茶色い髪を後ろでクリップに挟み、ショートパンツとタンクトップと言う機能性重視のラフな格好をしたこの少女は、弾の妹の五反田蘭(ごたんだらん)
都内でも有名な私立女子校である【聖マリアンヌ女学院】に通っている優等生で、年は俺らより一つ年下の中三。
後、どうでも良いが、自分の家だからってドアを蹴り開けるのはどうかと思うぞ……。
「い、いやっ、あのっ、き、来てたんですか……? 全寮制の学校に通っているって聞いてましたけど……」
どうにか平静を整えようとしてるのか、しどろもどろで質問してくる蘭。
「確かにそうだが、俺と一夏は所用で外出許可貰って、家の様子を見てきたんだよ。
 んで、一夏の提案でついでに寄っただけ……」

――どたどたどた

と、話している間に、蘭はダッシュで自分の部屋へと消えていった。
そしてまた隣にある自室で、ばたばた物音がしたかと思うと、急に静かになる。
それから妙に大人しい足音がしたかと思うと――

「すみません修夜さん、先ほどはお見苦しいところをお見せしてしまって……」

ドアを開けて入ってきたのは、清楚で可愛らしい女性用のシャツを着て、膝丈ほどのスカートを履いた蘭だった。
良く見ると前髪に花飾りの付いたヘアピンも付けている。
さっきまでとは打って変わって、実にお淑やかな女の子といった雰囲気だ。
「蘭、お前なぁ……毎度の事とは言え、ノックくらいしろよ。恥知らずな女だと思われ……」
「ナニ……?」
「……いいえなにもすみませんわるかったうん」
弾が注意したと同時に、蘭から鋭い視線が弾へと飛んでいった。
その視線を受けて、草食動物のように縮こまる弾。相変わらず妹に弱いな、お前は……。
しゃーない、助け舟出しておくか……。
「こいつの言う通りだぞ、蘭。幾ら自分の家だからとは言っても、限度ってもんはあるんだからな」
「あっ、その……すみません…」
俺の注意を受けて、しゅんっ……となる蘭。
てぇか、毎度思うんだが、なんで俺に対してそう言う態度取ってるんだ……? 普段の自分は何度も見られてるだろうに……。
「……って言うか、なんだかんだでもう昼時なんだな。気付かなかったよ」
雰囲気を察しているのかいないのか、そんな一夏の言葉に、俺も携帯の時計機能で時間を確認する。
今の時刻は12時半ちょい過ぎ。ここに来たのが10時位だったはずだから、それなりに長居してたんだな。
「確かにそうだな。とりあえず、この後どうするよ一夏?」
流石に他人の家の昼飯時にまでいるのは少々申し訳がないし、俺も一夏もここまで長居する予定はな
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