エピソード23 〜兄の呪縛〜
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
??〕
十代はともかく翔とは十代を通して知ったくらいだから大して親しいわけではない。だから、あいつが失踪したところでなんとも思わない。むしろ、嫌いな部類に入るので消えてもらってけっこう。
〔一緒に探してくれ!〕
「ヤダ。めんどい」
コンマ一秒で拒否る紫苑。十代はその速さに驚いているのが電話越しから伝わってくる
〔なぁ、いいじゃん。こういうのは人手が多い方がいいのに〕
「頑張れ。お前1人でもできる」
〔いいじゃんかよ〜!紫苑のケチ〕
「おまえ、諦める気ないだろ。」
〔バレタカ。〕
昔のRPGよろしく無限ループに陥るのが目に見えているので諦めて"はい"を選択する紫苑
くそ、こんど面倒事に巻き込んだら邪神使ってでもあいつを動けなくしてやる!
ものすごく物騒な事を考えている紫苑。とりあえず、念のためにデッキだけでも持っていこうと思い、取りに行く
あ、そうだ。ついでにアレも持ってくか。
そう思うと二つデッキケースを腰にぶら下げ部屋を出て行く
「え??紫苑、どこ行くの?晩御飯は〜?」
あ、忘れてた……。
◆
十代との合流地点であるレッド寮前まで来ると日は水平線に沈もうとしているのに二つの人影があった。
一人は十代で確定だな。もう一人は……まえ、まえ……。
思い出した!と手のひらをポンと打つ
「そうだ!前田 デスコアラ!」
「違うんだな!前田 隼なんだな!」
コアラは意外と気にしていたようで声を荒げて、訂正される
「え?デスコアラじゃないの?」
ここぞとばかりに可愛らしく首をコテンと傾げる。ポゥと頬が赤くなるのがまるわかりの隼。だが、首を縦に振りかけていたが急に首をブンブンと横に振り、正気に戻る
「お色気には、だ、騙されないんだな!僕は前田 隼なんだな!」
隼という名前にこだわりがあるのか、ただ単にコアラが嫌なのか必死になって訂正する
やばい、この人面白い!
「紫苑、ここに来た趣旨が変わってるぞ。それに隼も見た目コアラなんだから諦めろよな〜」
「十代、お前もか??なんだな!」
ジュリアス・シーザーのあの台詞を用いてくる隼
「さて、茶番はここまでにしてさっさと探すぞ」
「あんたが元凶なんだな!」
ん?なのことかな?
そして、流れに身を任せ、翔探しになったのだが結果的に言うと翔は割とすぐに見つかった。十代の相棒の羽クリボーが現れ場所を教えてくれたのだ。隼は一般人には感じる事すらできないはずの精霊の声が聞こえたようで何度も首を傾げていた。
やっぱ、デスコアラみたいだからか?
そんなことを考えているうちに翔が簡素なイカダに乗り、島を出ようとする。十代
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ