第二話
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
れる。どれほど致命傷を負っても・・・いやむしろ、傷つかない場所まで階段を上がればいいのだ。
「でも・・・そのために、人間辞めるのか・・・?」
上手く進化出来なければ、感情すら失ってしまうこともありえる。神にも悪魔にもなれる。これは、そういう力なのだ。
「・・・お?」
『僕の声が聞こえる人・・・!助けて下さい・・・!』
強化された彼の聴覚が、破壊音を捉えた。同時に、ユーノのSOSメッセージが発信される。どうやら、ユーノがジュエルシードの思念体に襲われているのだろう。・・・だが、葵はあえて助けない。彼が助けた結果、なのはが魔法少女になる機会を潰してしまうかも知れないからだ。
それに、最初の雑魚敵になのはが負けるとも思えず、彼がここにいるのは、万が一の為の保険であった。
「病院の人には申し訳ないんだけど・・・。これも地球の未来のためだ、諦めてくれ。保険も降りるだろうし・・・。」
原作通りならけが人が出るわけでもないので、ここは放っておく。一般人が巻き込まれるようなら、迷わず助けに入るつもりでいるが。そのために正体を隠しているのだ。
「・・・ん?来たか。」
なのはが近くまで来ていることを確認した葵は、万が一があった場合にすぐに動けるように準備する。既に、『パッチ』から力を引き出す方法は完璧だ。今ならフルマラソンをしても一切疲れないだろう。
「お、変身シーンか・・・って!」
バッ!と彼は勢いよく顔を逸らす。強化された動体視力により、本来見えない程の高速で行われるハズの彼女の変身をバッチリ目撃してしまったからだ。彼女の全裸を目撃してしまい、彼の鼻から一筋の血が流れ出る。
「ちょっ・・・!ヤベ、鼻血が・・・!」
いくら前世の記憶があるとは言え、精神はある程度肉体に引っ張られるものだ。それも、彼の場合はつい昨日までは、この世界の『伏見葵』として生きてきたのである。彼は、なのは達に友情以上の物を感じており、体がこんな反応をするのも不思議ではないだろう。
「ロリコンか俺は・・・。いや、年齢的には同じなんだし、問題ないのか・・・?いやでも・・・!」
『パッチ』により強化された肉体は、鼻血も即座に止める。ティッシュで鼻血の跡を拭った彼は、戦いを見ることに戻った。・・・その瞬間―――
「おい、ヤベエ!」
「え・・・!?」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ