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バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
第二章 彼と彼女の事情
第十二話  彼女の事情
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試験のテストに割り振られるなどしたらどうするのですか。第一、そもそも相手が必ず約束を守るという保証はあるとお考えですか?」
淡々とした口調で俺に対して詰問口調で問いかけてくる参謀はなかなかの迫力があり、こいつの本心かと疑いそうになる。
「お前はまだ知らないかもしれないが必要ならば教師に監視させることも出来る。そして教師が仲介に入った場合、この約定を破った場合ペナルティを発生させることも出来る。」
俺が強い口調で返すと参謀はすこし言い淀む。
「そうであるならば二つ返事で承諾と返さないでください、せめて階段にいらっしゃる武藤先生に仲介して貰ってください。」
「わかったわかった、じゃ武藤を呼んできてくれ。俺はこいつと内容を詰めておくからな。」
「………畏まりました。」
無表情に屋上から階段室へと消えていく参謀を見送りながら俺は努めて明るい口調でこの軍使と取り決めを交わし、そして武藤の仲介の承認を得たのだった。

___12:05____
停戦協定発動
___12:10____
土屋康太、Dクラスへ書簡を送り、代表の返信を受け取り屋上へ帰還。

___12:28 旧校舎屋上___
「雄二、妃宮さんごめん、作戦練ってるときにこんなところまで連れてきて。」
僕はその時二人を屋上に呼び出していた。
「明久、何があってそう慌ててんだよ。」
「代表、詰問口調はこんなときには相手の心をかき乱すしか意味がありませんよ。」
僕はFクラスの戦争遂行においての首脳陣相手に大きく出られるほど活躍してないし、また大きく出ることは出来ない。
でも、姫路さんのことはどうしても守りたくて二人をここに連れてきたんだけど、受け入れてくれるだろうか。
雄二が投げやりに、若干あきれた感じで問いかけてきて、それに対して妃宮さんが冗談めかして返答しているのをみて何となく心がほぐれた。
なんだか僕の言いたいことがすでに分かっていんじゃないかと思うほどの連携だ。
「実は………姫路さんのことなんだ」
二人の様子を窺うと黙って続きを言えと急かしてきた。
「停戦後の戦いなんだけどさ、本陣守備の予備戦力ぐらいに出来ないかな……もちろん埋め合わせには僕が可能な限り入るよ。」
「訳をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
妃宮さんが困ったように尋ねてきた、やっぱりそうだよね。
妃宮さんはそれ以上に強いけど参謀なんてしてるから姫路さんが僕らの主力になっているのは重々承知している、でも。
「………ごめん、どうしてもいえないんだ。こんなの作戦妨害に近いことだって分かってるけど、お願い、どうにか出来ないかな」
そういって頭をコンクリートの床にすり付ける。
姫路さんがアイツに脅迫されているなんてどうして言えるだろう。
もし僕が聞いていたことをアイツが知れば、容赦なく見せしめ
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