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バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
第二章 彼と彼女の事情
第十二話  彼女の事情
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?」
「分かりました、でも今では空き教室のことを丞相室なんてみなさん言ってますよ?」
「誰ですか、三国志を持ち出してきたのは……。本陣は屋上なんですから司令の称号も代表にこそふさわしいのではありませんか?」
絶対代表が僕を呼ぶときに使う参謀が軍師に変わって、さらに軍師から劉備の軍師先生が思い起こされての呼び名に違いない。もしそうなら丞相府ときちんとしていただきたいものなのだが。
「そうですか?代表の英訳をcaptainかgeneralにすると参謀って副長のcommanderとかになるとすれば司令っていう解釈は間違いじゃないと思いますよ?」
はい一切間違ってません、というよりもよくそんな受験に関係ないことまで知ってるものだと感心してしまう。
何だってそんなミリタリなことを知っているんですか・・・・
僕はといえば引きこもり時代に(日本語以外にも)いろんなジャンルに手を出していたのでそんなのを聞きかじったことはあるのだが。

「こほん。それで、前線はどのようになっていますか?」
「えっと、そうですね。」
気を取り直して質問すると、姫路さんは頭の中で今までのことを整理してくれた。
「Bクラスの方たちが何度も攻めてきましたが、囲んでは叩く、の繰り返しで今のところは撃破できています。得点もまだまだありますし、熱線もまだ使っていませんし大丈夫ですよ。」
そう言う姫路さんはこれまでに12名ほどを補習室送りにしたこと、味方の損害が当初の予定よりも上回っていることを報告してくれた。
僕からはさっきの島田さんが人質にされたという一件と(話始めたときは大層不満げであったが、話が進んでいくうちに苦笑いに変わった。)Cクラスが宣戦布告後から新旧両校舎のあちらこちらが封鎖され始めていることを伝えた。

「Cクラスの小山さんとはどういう関係なんですか?」
そう問いかけられて僕はどう答えていいものなのか困惑してしまった。この前の一幕を姫路さんもまた見ていた一人なのだから、「あんな方の事なんて、知りません」とでも怒って見せるべきなのだろうか。
「済みません、仲は悪くないんですよ?この前のは少々お互いの考えが食い違っただけなのです。」
ひとまず嘘ではないことを告げると姫路さんは更に困った顔になった。
「だから小山さんも遠慮して前線に部隊を送ってこないんですね、Cが参戦したって聞いたとき、渡り廊下の突破を連合として一気に仕掛けて来るんじゃないかって予想してたんです。でもそれが無かったのはどうしてなんだろうって思ってたんです」
やっぱり副将に姫路さんも加えていて良かったみたいだ。
女子の指示を聞かないであろうものはFクラスにはまず居ないという考えからの考慮だったのだが、それ以上に姫路さんにやる気があって引っ張っていてくれているようだ。
「もう少し戦線が鎮
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