第9話 西の飛燕VS大国の格闘王 必殺技、炸裂!?
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「え!?」
燕からすれば驚きの提案だった。
それはそうだろう、戦況はゲイルに傾いていたのだ。その彼自身が臆する要素など有りはしないのだから。
「先ほどのワタシのミスで、愛しきオーディエンスはいなくなってしまいました。それに今日はもうやる気に成れませんからね!」
「・・・・そ、そうですね。私もゲイルさんの提案を飲みますよ」
燕はこれを笑顔で承諾したが、内心は黒星がつかず終わった事への安堵と、あちらが優勢だったにも拘らず見逃された感のある屈辱だった。
直截的に表せば、「今のお前なんぞ、次戦っても楽勝だ」と言われているのだから。
「では、両者方の合意により、この決闘を引分けとします」
その言葉と共に、桐山鯉はこの場から去った。
「中途半端な終わり方になりましたが、如何です?シロウ?これからワタシたちと、この町の観光でも?」
「OH!いい提案だね、兄さん!如何だい?士郎。その娘とも一緒に京都見物しないかい?」
「大変うれしい提案ですが、これから面倒な用事が入ってまして、その上とんぼ返りで神奈川県に戻らないといけないんですが・・・そうだ!夕食ぐらいなら一緒出来るかもしれませんが、如何です?」
その士郎の提案に、カラカル兄弟は同時に、OK!と返事をした。
そんな二人に、これから待ち合わせが有るからと告げてから、その場を離れる士郎と雫。
残されたのは松永親子だけだった。
「燕ちゃん・・・」
「大丈夫だよ、おとん。・・・次は絶対に勝って見せるから!!」
屈辱を胸に刻むと同時に、この結果に納得できていない自分自身に対して、汚名返上を西の飛燕は誓うのだった。
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