第9話 西の飛燕VS大国の格闘王 必殺技、炸裂!?
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なんだよねぇ。あまりに華奢じゃないか?」
「Hey!ツバーメ。ワタシは素手ですが、遠慮なくウェポン使っていいんですよ?」
全米の格闘技大会を、いとも容易く総なめにした格闘王としての傲慢、そして出来るだけ強者と戦いと言う戦闘欲が合わさった、ゲイルからの挑発とも取れる発言。
これを受けた松永陣営と言えば・・。
「お気遣いどうもです。でも私は素手でいいんで」
そよ風のように受け流し、寧ろゲイルの挑発を気遣いと返した。
「さらにきている服。それで、戦えるのかい?」
「ふふ、今度転入するところの、制服なんですけどね。女子学生が闘うって感じが強いほど・・・」
「観客の反応良いからね!ザッツ、エンターテイメント!」
最初に娘が答えて、最後に父親が占めた答えで返す。
というか、これは先ほどのゲイルと同じ挑発だ。
これに対してカラカル兄弟は・・・。
「兄さん、90%以上の確率で、舐められてるよ」
「OH・・・・ファァァァーッッック!!」
受け流せずに、挑発に乗ったようだ。
その証拠に、激昂した表情のまま、ゲイルは燕に向かって突進した。
しかし、挑発した張本人は、余裕そうに迎撃する。
「宜しく、お願いしまーす」
ものすごい速さで燕に向かい突進しつつ、右ストレートを繰り出すゲイル。
しかし燕はそれを、顔の位置をずらすようにして平然と躱しつつ、体を捻り右足を下から蹴り上げる様にゲイルの右頬に入る――――いや、入ったかのように見えた燕の右足蹴りをゲイルは、先程の激昂した表情とは裏腹に冷静な顔で頭を後ろに曲げる様に躱した。
「え!?」
これに驚く燕をよそに、すぐさまゲイルは彼女の足を掴みとり、そのまま観客のいない方向に放り投げる。
しかし、イメージ外で起きたこととはいえ、燕は直に復帰し見事に着地する。
「エクセレンツ!実に美しい着地でした。NIHONでは名は体を表すと言う言葉が有るようですが、正しくその通りですね」
この様に、燕の太捌きを見て余裕の褒め言葉を向けるゲイル。
そんな対戦相手を、目の前にしている燕は怪訝な顔していた。
彼女の脳内でのイメージ内では、最初の蹴りで決まって居た筈なのに相手はいまだ健在だ。
そもそも、彼女は実力もある方だが、相手の戦力を念入りに調べ上げて分析し終えてから、確たる作戦を立てて何度もイメージをして、勝利を掴みとるのが彼女の常道だった。
故に、ゲイルのステータスも調べ上げて、挑発までして最初の気を込めた蹴りで決まるはずだったのだ。
にも拘らず、ゲイルはぴんぴんしている上、落ち着いた顔でこちらの様子を窺っていた。
それに、もしかしたら・・。
「聞いてもいいですか?
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