第三幕その二
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「そうなっているんだよ」
「そうですか。それじゃあですね」
ナターシャは教授のお話をここまで聞いて言いました、その言ったことはといいますと。
「ボタン=ブライトの服は白ですよね」
「白の水兵さんの服だよ」
「白だと青の中で目立ちますし」
それにというのです。
「壁や建物の青以外の色とも」
「白は目立つよ」
「じゃあそのことも頭に入れて探せば」
「ボタン=ブライトを見つけやすいというんだね」
「はい、そう思いますけれど」
「うん、その通りだよ」
教授もです、ナターシャに如何にもというお顔で答えました。
「青の中での白は目立つ、そして」
「他の色の中でも」
「ボタン=ブライトは見つけやすいね」
「このことも考えていけば」
「その通りだよ、ボタン=ブライトが門に来たら見付けられる様にして」
「そのことも頭に入れておけば」
「すぐに見つかるよ」
そうなるとです、教授も言いました。
「君の言う通りだよ」
「それじゃあ」
「安心して皆で探そう」
ボタン=ブライトが必ず見つかると確信してというのです。
「そうしよう、じゃあまずは」
「石拾いですね」
恵梨香も言ってきます。
「これをですね」
「そう、学問もスポーツもね」
「最初は綺麗にすることですね」
「最後もね」
した後でもというのです。
「綺麗にしないとね」
「駄目ですね」
「それも皆でね」
勿論教授も一緒にしてこそだというのです。
「恵梨香君の国では正座をするね」
「はい」
「お話を聞いたりする時生徒に正座をさせて自分は立っているだけの先生を見てどう思うかな」
「そんな先生好きになれないです」
恵梨香は教授の例え話を聞いてすぐに答えました。
「若し生徒の人達にそんなことをさせるのなら先生もしないと」
「駄目だね」
「自分だけしないなんてよくないです」
「そういうことだよ、そうしたことをする人はね」
どうなのかとお話する教授でした。
「先生をしたらいけないよ。生徒に絶対に慕われないし尊敬もされないよ」
「間違ってもですね」
「そうした人がそう思われる筈がないよ」
何がどうなってもというのです。
「馬鹿にされて嫌われることはあってもね」
「人に何かをしろと言うのならですね」
「まずは自分がしないと」
そうでなければというのです。
「人は納得しないよ」
「そうしたものだからですね」
「そう、それにね」
「それにですか」
「自分がやってみせるのを見せるのは教育の基本だよ」
教育の第一歩だとです、教授は恵梨香にお話するのでした。勿論皆も教授の今のお話をしっかりと聞いています。
「そんなことをする先生は先生になってはいけないよ」
「そうなんですね」
「まあこの大学でもオズの国の
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