第九話
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『ディフェンサー』
今度は俺が飛びながらソラの前に立ち、防御を展開する。
「あなた達は!?」
「うるさい!黙ってろ」
ルイズの問いかけを封殺する。
まずい、俺の精神力の限界が魔法使用無しで3分切った。
「ちょっと待ってくれ!ぼく達も連れて行ってくれ!」
「待ってよギーシュ!」
そう言って俺の脚に捕まるギーシュとモンモランシー。
くそ!邪魔だって!
しかも重い!
しかし振り落とす時間さえ勿体無い。
俺達は急ぎ壊された窓から食堂を出て、闇夜に乗じて一度火の塔の屋上へ。
「ねえ?これからどうするのよ?」
「飛んで逃げる」
キュルケの問いかけにそう答える俺。
「まって、魔法じゃそんなに長距離は飛べないわ。タバサ…さっき風の魔法で陽動してくれた子の使い魔の風竜と合流するはずだったのだけど…」
今は一分一秒が惜しい。
「驚かないでくれよ」
俺はそう言うとソルを待機状態に戻した。
「ソラ」
こくんっと頷くソラ。
そして俺達は一気にドラゴンへと変身する。
「へ?」
「え?」
「ぎゃああ」
「きゃ」
流石に驚きの表情を隠せないルイズ達。
ドラゴンと言ってもシルフィードに比べれば半分ほどしかない小ぶりな体だ。
人もせいぜい2人も乗せれば定員。
俺は身をかがめる。
「サイトを乗せて」
「え?」
「早く!」
キュルケはレビテーションを使いサイトを俺の背中へと乗せた。
「悪いソラ。3人頼める?」
「…頑張ってみる」
人3人はきつそうだが俺の方に載せてやれる余裕は無い。
サイトが絶対安静で動かせないからだ。
俺の背中にサイトとルイズ。
ソラの背中に残りの3人を乗せた俺達はすぐさま夜の空へと飛び立つ。
「待ちやがれ!」
俺達を発見した傭兵達から魔法の攻撃が仕掛けられるが既に効果範囲外まで上昇、魔法の脅威はついえたが、安心は未だ出来ない。
サイトが一刻の猶予も無いのだ。
空から辺りを見渡すと、遠くの方でそこらかしこに見える炎。
「何よ?何が起きているのよ!」
ルイズの戸惑いの声に答えられる答えは俺も持っていない。
「どこかサイトを治療できるところは!?」
俺の問いかけに答えたのはキュルケだった。
「私の屋敷へ。私の屋敷なら水の秘薬だってある」
「わかった。それでそれはどっちの方角?」
「えっと、魔法学院があっちだからえっと。あっちね」
そう言って杖で方向を指し示すキュルケ。
俺とソラは方向転換し、キュルケが指し示した方向へと飛んでいく。
しばらく飛んでいくと前方に一匹の風竜が旋回している
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