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【完結】剣製の魔法少女戦記
第六章 正義の在り処編
第百八十五話  『罪の償いの仕方。そしてモリアとは…』
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トちゃん………」

フェイトが共感できたのだろう、少し俯きながらそう呟く。
それになのはが心配そうにフェイトの名を呼ぶ。
たしかに、フェイトという名前は『project F.A.T.E』から失敗作の意味も兼ねてプレシアがつけた名前だ。
だからフェイトも気持ちがわかるのだろう。
モリアとの違いは最後の時にはプレシアと分かり合えた事だろう。

「すまん、テスタロッサ。苦い記憶を思い出させてしまったな」
「ううん。大丈夫だよ、シグナム。母さんとは最後には分かり合えたんだから私にとってはいい思い出だよ。
それと比べるとリオンはとても可哀想だね」
「たしかにそうね。リオンはモリアに無感情のままにつけられてしまったんだからね………」
「やっぱり、モリアは捕まえないといけないね。またリオンさんのような子を出さないためにも………!」

なのはが拳を握り締めながらそう強く宣言する。
それほどに腹に煮えくりかえるものがあるのだろう、モリアの所業には。
今ももしかしたら他にリンカーコアを抜き取られて無理やり戦わされている人がいるかもしれないと思うといても立ってもいられなくなってくる。
しかし、現状では手がかりは………。あ、そう言えば。

「そう言えばはやて」
「ん? なんや、シホちゃん?」
「えぇ、はやて。ふとした疑問なんだけどどうやってモリアの本名が判明したの?」
「あぁ、その事やね。調べるには簡単やったんよ。モリアという名前と顔を照合したらすぐにリストが出てきたからな」
「そうなの………。詳しくはあったの?」
「うん、それなんやけどな。モリアの過去の経歴は元・執務官だったんやって………」
「執務官!?」

フェイトが声を荒げる。
あんな非道なことをしておいて元・執務官だったというのは私もちょっと信じられないわね………。

「うん。みんなが信じられないのも頷ける。でも、事実なんや。なんでも過去にとある任務に失敗して全身を大火傷してほぼ死に体だったらしいんや。なんとか一命は取りとめたらしいんやけど、少しして姿をくらましたそうや………」
『……………』

モリアの意外な過去に私達は思わず言葉を失う。
でも、

「そこが、モリアの人生のターニングポイントだったわけね」
「ま、そうなるね。でも、同情はできないかなぁ。リオンの話を聞く限りは………」
「たしかにね」

昔は昔だ。それからなにがあったのかは知らないけど同情の余地はないわね。
と、なると、

「シュバインオーグ。奴の体を映像で見たな?」
「ええ、見たわ。となると少しおかしいわね。整形にしても完璧に火傷の跡が消えていた。あれは一体なんなのかしらね」
「シホちゃん。他にも気になることがあるよ。モリアは空を飛んで移動しながらも転移魔法をしたんだ
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