暁 〜小説投稿サイト〜
魔法薬を好きなように
第23話 夏休みは前半だが
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とを知らせない」ということを意識していただけであって、そこまでたいしたことのつもりではなかった。



俺は、その日は目的の店に行って、翌日は早い時間から、『魅惑の妖精』亭に入った。入るとオカマといってもさしつかえないだろう店長のスカロンから

「いらっしゃいませ〜〜〜! あら! 久方ぶりじゃありませんの。どこか戦地にでもいってらっしゃたのですかしら」

「いつも戦場だよ。それよりも新人は入っているかな?」

「ピンクブロンドの可愛い娘が入っていますわよ」

「じゃあ、その娘を」

これは、この店であるチップレース以外の時に入るときのやりとりのようなものだ。使い魔になる前は、3週に1回ぐらいはきていた。早い時間なら空いている奥の2人用テーブルでメニューがくるのをまっていると、来たのはルイズだった。

「あんた。キュルケに聞いてきたの? それともモンモランシーかしら」

「えーと、もともと、俺はここの常連だけど、その2人が何か関係するのか?」

そうすると、ルイズがアタフタしはじめて、

「注文はいかがなさいますか?」

ここにきてルイズがいること自体に興味はわくが、チップを払ってまで、わざわざ話すのもばからしいので、

「チェンジって、他の女の子に伝えて」

「はい。チェンジですね」

あいさつなどはなかなか、様にはなっているが、ルイズが行く方向をみるとサイトが厨房でこちらをみて、手をふっていやがった。この2人で何をしているのやら。キュルケとモンモランシーってことは、タバサが昨日きてたから、その時か。あと一緒にいそうなのはギーシュあたりだろうから、本当だとしたら、一緒にラグドリアン湖で戦った中だろうにと思いつつも、ルイズのことを知らせまいとしたのだろうか? 考えすぎかもしれないが、タバサ本人に聞いても答えてはくれまいと、忘れることにした。

この席にきた娘は、5月からということだが、もう新人らしさが抜けかかっている。まあ、それでもいいかと思って、こまめに食事や飲み物を頼んだり、つがせたりしながら、話をそてチップを少しずつ渡していく。疑似恋愛ゲームみたいなものだから、ルイズを相手にはしたくないわな。

そして帰り際、ふと思いつきルイズを呼んでもらった。

「なによ。ジャック」

「いや、いつまで、ここにいるつもりなのか知りたくてさ」

「そんなこと、なんで教えなきゃいけないのよ」

「できることなら、ルイズがいなくなってから、こようと思ってね」

「夏休み中よ」

「わかった」

一番最悪の答えだった。
ティファンヌが帰ってきたからといって、毎日あえるとは限らないから、この店を抑えておきたかったのだが、別な手段でも考えておこう。ちょっと、気分は落ち込み気味だったが
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