第197話 緑の妖精と緋色の妖精
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「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
チル「えっ?う、うわわぁああぁああああっ!」
糸はいとも簡単に千切れてしまい(←シャレじゃないよっ!)、チルチルは遥か彼方まで飛ばされて行った。シェナが慌てて追いかけて行ったのは余談だ。
悪魔3「人間如きに、アタイ等悪魔は止められないよ。」
目の前にいる悪魔が口を開いた。ヒビキ達はしばらく呆然とその場に立ち尽くしたまま。
アン「悪魔が喋ったーーーーーっ!!?」
アンナが驚嘆の声を上げた。
ラム「喋れる悪魔・・・ねぇ。」
ルチ「は・・初めて、お目にかかったよ。」
ラムが眠そうな目を擦りながら呟き、ルチーアが額に手を当てて呆れたように呟いた。
そして声色的に、この悪魔はどうやら女(メス?)らしい。そして近所に住むオバさん口調である。
悪魔3「ここにおる者達は皆、弱者だけなのかい?アタイをもっと楽しませてくれる人間はいな―――ん?」
「いないのかい?」と言いかけた悪魔が首を傾げた。悪魔の視線が後ろにあるので、ヒビキ達も後ろを振り返った。
そこにいたのは、妖刀・紅桜を持ち、晒しと炎が描かれた赤い袴に身を包んだ妖精が1人―――――。
ヒビ「エルザさん!」
エルザの瞳は真っ直ぐ、目の前にいる悪魔だけを捕らえていた。傷だらけの足で、1歩1歩ゆっくりと悪魔に近づいていく。ヒビキ達は後ずさりし、固唾を呑んでエルザの事を見守っている。
悪魔3「アンタ、見るからに強そうな人間じゃないか。名はなんて言うんだい?」
悪魔がニヤッと口角を上げながら問う。
エ「妖精の尻尾の魔道士、エルザ・スカーレットだ。」
表情を一切変えずに、エルザは淡々と答える。
アンファ「エルザ・スカーレット、良い名前じゃないか。アタイは“極悪の悪魔”アンファミーって言うんだ。奈落に行くまでの間だけ、憶えといてくれりゃあありがたいねぇ。」
悪魔と人間の会話とは思えないくらい、エルザと親しげに会話を交わす“極悪の悪魔”アンファミー。アンファミーが構えた赤黒い巨大な槍の先端がエルザの顔スレスレの位置で止まった。ヒビキ達は思わず息を呑んだ。
アンファ「ハッハッハーッ!強そうなのは外観だけっ!アタイ等悪魔の前ではどんなに強い人間でも皆無力なのさっ!今すぐに奈落の果てに突き落としてやるからねっ!」
アンファミーは再び槍を掲げ、躊躇無くエルザの首元を狙って振り下ろした。
カオ&アン「エルザさん!」
レン&ジェ「避けろォオオオオオオッ!」
イレ「いやァアアァアアアアア!」
カオリとアンナが同時に叫び、レンとジェニックが同時に叫びなが
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