君。
「おい、おい三宅!大丈夫か!! 皆離れろ!」
分かってる。僕は今気を失って倒れてる。そうだろ?気を失ってるのに何で分かるんだろうな。
でも分かってる。いつもの事さ。
「大丈夫?三宅君・・・」
え?誰、この声。聞いた事ない、水晶みたいに透き通った声。
「葉月ちゃん!ダメだよ、近寄っちゃ!危ないよっ!」
「じゃあこのまま放っておくの!?そんなの、もっと危ないっ!」
葉月・・ちゃん?浅井葉月の事か・・・?なんで浅井さんが・・?
「もう、大丈夫よ三宅君。目を開けても大丈夫。」
え、何で俺に話しかけてるんだ?
「意識があるんでしょ?私、分かってるんだから」
「ほら、目を開けてごらんなさいよ。心配しないで、私と三宅君の二人だけなんだから」
僕は浅井さんに言われたとおり静かに目を開けてみた。最初に視界に入ってきたのは浅井さんだった。
こんな冴えない僕の視界にこんな美少女を入れて良いのかと罪悪感覚えたが浅井さんはふんわりと
微笑した。
「私ね、三宅君に興味があるの。凄くすっごく!!」
まさに天使の囁きだった。僕に興味がある・・・だと!?
「・・・そんなからかいはやめてくれ」
「あら、からかってなんかないわ。私三宅君のこと、もっと知りたいの。ほんとに」
僕のことをもっと知りたい・・・?僕に興味がある・・・?もう、やめてくれ・・・。もう・・・
嘘なら、今ここで言ってくれ・・・。
「み・・・三宅・・・君・・・」
気が付くと僕は浅井さんを保健室のふかふかベッドに押し倒し、いやらしい目つきで彼女を舐めるように眺めていた。なんという事をしてしまったのか・・・!!そう思ったが彼女は天使の微笑をし、
その場を立ち去った。彼女の後ろ姿はまさに天使・・いや、女神と言うべきものだった。
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