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魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
本編
第七話
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の悪事をねつ造し、国民に不信感を抱かせ、反乱を誘発し、国家転覆をはかろうとしたのである。

幸い、国王の悪事がねつ造であることが明るみになると、反乱は瞬く間に終息し、首謀者の次元犯罪者も投獄され、事件は解決した。しかし、反乱の爪痕は凄まじく、いまだに復興作業が続いているのである。

「半年前の反乱そのものは終結したものの、人員や建物に対する被害は甚大。更には、王家に対する、不信感をいまだに持っている人も多く、今の『シャイロン王国』の治安は過去最低と言っていいでしょう」
「そうですね。2年前、JS事件直後のミッドも、地上本部への不信感や、犯罪の増加には、私たちも頭を悩ませました」

真実をありのままに伝えることと、それが相手に信じてもらえることは、必ずしもイコールであると言うわけではない。

ただ純粋に母親の愛を求め、命令に従っていたフェイト。

罪を犯すことでしか主の命を救う方法がないと盲信し、実行したはやての騎士たち。

自らを兵器と呼び、その生き方しか知らなかったナンバーズ。

彼女たちは、過去にやむを得ない事情があって罪を犯した。

裁判では、その事情や、罪を償おうとする姿勢が強く、再犯の可能性が低いことなどが考慮され、実質上の無罪判決となったが、それが罪を免れるためのでっち上げ、もしくは演技だと考える人間はいまだに存在する。

同じように、シャイロン王国の国民の中にも、『投獄された犯罪者は国王の悪事の罪を着せられた』と考えている人間もいるのだ。

疑惑は不信感を呼び、モラルの低下を引き起こす。加えて、復興作業や負傷者の治療などで常に人手不足に陥っているシャイロン王国では、管理局の復興支援だけでは手が回らず、犯罪の発生はいまだに増加し続けているのである。

「ですが、それ以上に深刻な問題が、祖国を蝕んでいます」
「それは一体?」
麻薬(ドラック)ですよ」
「っ!?」
「あの反乱により、人々は多くの物を失いました。失ってしまった過去を忘れたくて、希望を持てない未来から目を背けたくて、一時の快楽に縋ろうと、麻薬(ドラッグ)に手を出す国民が後を絶たないのです」
「なるほど。確かに、麻薬(ドラッグ)ほど怖いものはありませんね。私の故郷がある世界でも、麻薬(ドラッグ)が原因で国が崩壊したという話があります。どれほど優秀な文官でも、どれほど屈強な兵士でも、薬漬けにしてしまえば、木偶同然になってしまいますからね」
「その通りです。何としてでも、全てが手遅れになってしまう前に、迅速な対応を取らねばなりません」
「しかし、どうして我々に?特務6課は古代遺物管理部、麻薬(ドラッグ)などの薬物は危険物管理部の2課が担当しているはずですが」
「実は、正攻法では組織に手が出せない事情があるのです」
「と
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