無印編
時の箱庭・後篇
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るだけだろ!!フェイトの存在を認めて、アリシアとの思い出が薄れるのが怖いか!?アリシアとの思い出よりフェイトとの思い出が増えるのが怖いか!?フェイトに与えられた愛情をアリシアに与えられなかったことが怖いか!?違うだろ!!どうしてフェイトの肯定がアリシアの否定に繋がる!?どっちもあんたの娘で否定なんかできやしないんだ!!」
「何を馬鹿な・・・」
「ならば何でさっき咄嗟にフェイトを助けようとした!?」
「「「「!?」」」」
その言葉にその場の全員が驚いた。
「何を・・・」
「私の眼をごまかせると思うな!!さっき貴女は崩れ落ちる柱に対し咄嗟に砲撃魔法を放とうとしていた!!本当は貴女も心の奥底ではフェイトを娘として愛していたんじゃないか!?」
その一言にかつての記憶がよみがえる。
かつて研究で忙しく、アリシアにあまり構ってあげられなかった頃。
アリシアの誕生日に何が欲しいか聞いたことがあった。
普段の罪悪感からかできるだけ娘の願いを聞いてあげたいと意気込んでいたのだが、よりによって娘の答えは・・・・。
『じゃあ、私は妹が欲しい』
『妹がいれば一人でのお留守番も寂しくないもん』
などと言ってきて途方に暮れたものだ。
なぜ、今になってこのことを思い出したのか。
それは彼女本人にも分からなかった。
「!?」
ふと気が付けば剛はもうあと数歩でプレシアに拳が届く距離まで来ていた。
「あああああああああああああああああああ!!死になさい!!」
そして、プレシアは杖を剛に叩き付ける。
なぜそんな行動を取ってしまったのか彼女にも分からない。
この行動はどう考えても失策であり無謀な行動である。
しかし・・・・。
(ああ、そうか・・・)
プレシアの泣きそうな表情を見て、剛だけは気付いていた。
小林のレアスキルを使うまでもなく彼女の心が手に取るように分かった。
(もう、自分の意志では止まれないのだな)
そう、言うならば彼女はブレーキを無くした暴走列車だ。
自分の意志では止まれず、終点に突っ込むか脱線させるしか止めることは出来ない。
(ならば貴女を止めてちょっとだけ救ってやる)
そして剛の拳がプレシアの顔面に吸い込まれる。
(もう一度やり直してこい!!この大馬鹿野郎!!)
そして彼女はノーバウンドで吹っ飛びそのまま動かなくなった。
「はあ、はあ・・・・」
血壊でボロボロの体を引きずり、剛はプレシアの近くに来た。
「私の負け・・・なのね」
「そうだ。貴方の負けだよ」
「・・・・・そう」
「鏡があれば見せてみたいよ」
「?」
「今の貴女すごくすっき
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