第二十八話 妖精が纏う翠の鎧
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真也「こうも長期戦になると、刀の手入れも怠れんな…」
綿で刀の埃を取っていた真也、彼の逆刃刀はデリケートな合金で出来ているため、手入れを怠ると錆びてしまうのである
結花理「真也様…はい、配給食料ですわ」
結花理が真也に配給食料を持って来て、その隣に座った
結花理「武器の手入れで御座いますか?」
真也「そうでござるよ、日頃命を預けている大切な友であるゆえに」
結花理と真也の関係はもう恋人の関係に達していた
結花理は以前、ジルベールを想っていたのだが、ジルベールとアルティナが恋人同士になってからは完全に身を引いて、同じ頃転入してきた真也と仲良くなった
恐らく同じ和風の名前同士、意気投合したのであろう
結花理は真也の優しい所に惹かれ、真也も結花理の笑顔が素敵だと言っているので、まさにジルベールとアルティナのカップルに勝るとも劣らない程の仲である
真也「これ程の避難民がいるとは……しかも恐怖に怯えているでござる…」
結花理「そうですわね…あんな小さな子供まで…可哀想ですわ…」
未だに恐怖に怯えている避難民の見た二人は直ぐに気付いた
結花理「真也様、避難民の被害が少ないですわね…」
真也「そのようで…ござるな…アークスの戦闘員の方が被害が多いでござる…一体…」
結花理と真也の目から見ても、ジルベールと同じアークスの被害が多い事に気付いたのである
結花理「どういうつもりですの…?避難民を無視してアークスだけを狙うなんて…」
真也「…敵の目的は…アークスのみ…敵はアークスに恨みを持っているのか…」
二人で考えていたのは先程までジルベールが考えていた事であった
結花理「まあ、避難民には手を出さないだけでまだましですわね」
真也「結花理殿…いくら避難民に被害が出ていないとしてもその解釈はおかしいでござるよ…」
真也は鋭い眼差しで結花理を見た
真也「確かに避難民の被害は少ない…だが…突然目の前に武器を持った敵が現れ、自分達を護ってくれるアークスが倒れていく様を見て、恐怖するなと言うのがおかしい…少なくとも彼らは、目の前で人が傷付けられている所を見ているのでござる…それは…とても怖いでござるよ…」
結花理「真也様…」
真也「もし、この襲撃で…傷付けられたアークスの戦闘員の家族が…この避難民の中にいたとしたら…その家族は…酷く悲しむでござる…」
何処か哀しそうな顔で恐怖に怯えている避難民見る真也
真也「私の親は…今日と同じテロに殺された…」
結花理「え!?」
突然真也は過去を話し出した
真也「私の親は…もういないでござる…10年前の
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