第1部 ゼロの使い魔
第6章 微熱のキュルケ
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ウルキオラが不敵に笑ったのもを見てルイズは驚いた。
「ルイズにもって…あんたにも居たの?」
「ああ…1000年以上争った相手がな」
「そ、そう…」
ルイズは驚きながらも、話を元に戻した。
「と、というわけでキュルケは禁止!」
「俺には関係のないことだ」
「関係あるの!あんたは私の使い魔でしょ!」
「使い魔になることは了承したが、下についたつもりはない」
ルイズはウルキオラが使い魔になることを了承した日のことを思い出した。
(な、なによ!使い魔のくせに…でも、どうしてこいつは私なんかの使い魔になってくれたんだろう…この…ゼロのルイズの…そういえば、わたしはこいつに助けられてばかりだわ…あいつが授業に出ているときは私をバカにする奴はいないし、『錬金』魔法が失敗したときも爆発を外に逃がしてくれた…思えば、わたし、まだあいつに何もしてあげてないわ…)
ルイズは何かを決心したように口を開いた。
「あ、あなたに剣を買ってあげる」
「急にどうした?別にいらん…すでにある」
「主人の好意なんだから、大人しく受け取りなさい!」
ウルキオラは大きくため息をついた。
「明日は虚無の曜日だから、街に連れてってあげる」
ウルキオラは虚無という言葉に反応したが、街に連れて行くということから、休日のことだと気付いた。
ウルキオラは外に出ようとした。
「どこに行くのよ」
「廊下だ」
「いいわよ。部屋に居なさい。またキュルケに襲われたら大変でしょ」
「…椅子と本を取りに行く」
ウルキオラは部屋を出た。
ルイズはウルキオラが椅子と本を取りに行くのを見ると、ため息を吐き、窓の外に浮かぶ月を見ながら言った。
「あいつ…確かこことは違う世界から来たって言ってたわね…私があいつをその世界から引きずり出したのよね…私が…」
ルイズがそう言い終わると、ウルキオラが戻って来た。
ウルキオラは無言で椅子に座り本を読み始める。
(こいつは…ウルキオラは私を…どう思ってるんだろう)
ルイズはそう思いながら布団に入った。
(わたしは…あんたを使い魔としてだけじゃなく、1人の…)
そんなことを考えていると、眠気が襲ってきた。
今日も長い1日だったわ…と思いながらルイズは眠りについた。
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