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機動6課副部隊長の憂鬱な日々(リメイク版)
第3話
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ゲオルグと別れた後、はやては情報部の区画を出て自分のオフィスがある
捜査部のフロアへと向かった。
自室に入り席に座ると、彼女はデスクの上に置かれた1つの写真立てに目を向けた。
写真の中央には現在よりも少し若いはやてとゲオルグが、そしてその周りには
戦闘服に身を包んだ武装隊員たちが映っていた。
どの顔も疲労の色が濃く、だがどの顔にも笑顔があった。

「あれから、もう3年になるんやね・・・」

はやては写真立てを手にとると、小さくつぶやいて目を閉じた。





3年前の新暦71年7月某日。
当時捜査部の捜査官と作戦部に所属する2尉だったはやてとゲオルグは、
とある管理世界を任務で訪れていた。

任務とははやてとミゼットが話していた武装集団の本拠地攻略である。
その武装集団は複数の管理世界で武装強盗事件を起こしており、
はやてがそれらの事件の捜査を担当していた。

はやては武装集団の行方を追うために情報部にも協力を求め、
ようやく武装集団の本拠地を突きとめた。
彼女がこの武装集団を追い始めて1年が経っていた。
ちなみに彼女がヨシオカと知己を得たのはこのときである。

これを受けて捜査部は武装集団を壊滅させるためにとるべき方策について
作戦部とプロジェクトチームを作り協議を始めた。
このチームにゲオルグも作戦部の代表の一員として参加した。
こうして、はやてとゲオルグは初めて一緒に仕事をすることになったのである。

何度かの会議を経てプロジェクトチームは攻略作戦を策定した。
動員される戦力は3個陸士部隊と次元航行艦1隻。
作戦の総指揮は作戦部の高等参事官である少将が務め、作戦部から司令部要員と
連絡員として10名の士官が作戦に参加、捜査部も同じく10名の捜査官を
前線部隊に同行させるべく派遣することとなった。

作戦に参加する者は全員が次元航行艦で移動し、武装集団の本拠地がある
旧時代の遺跡を望む丘陵に作戦司令部を置いて部隊を展開した。
ただ、作戦司令部とはいっても所詮は仮設であり雨風がしのげる程度の
ものでしかなかったが。

とまれ、現地司令部が開設されるとともに早速作戦会議が開かれることになり
はやてとゲオルグはそれぞれの立場でこの場に参加することになった。
はやては前線部隊に同行する捜査官として、ゲオルグは前線部隊に帯同する
連絡員としてである。

会議が始まると司令官たる少将の挨拶につづいて、主任参謀を務める1佐が
作戦の説明を始めた。

作戦は至って単純であり、3方向から陸士部隊がそれぞれ遺跡に突入し
敵の抵抗を排除しながら武装集団全員を捕縛するというもので、
いわゆる掃討作戦に類するものだった。

幸いにして無限書庫にこの遺跡の調査結果が残
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