第四章
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守護神選びの後の両神のことはゼウスの耳にも入っていた、彼はヘルメスからそのことを聞いてこう言うのだった。
「そうか、アテナが勝ち取ったか」
「そして叔父上はです」
一見爽やかだがよく見るとかなりずるそうな顔の青年がゼウスに微笑んで話す。
「次の守護神選びに向けて」
「早速考えだしているか」
「そうされています」
「わかった、兄弟も落ち込んでいないのならいい」
ゼウスにしても、だった。
「アテナには後でよくやったと言っておこう」
「そして叔父上にはですね」
「慰める為に酒に誘う」
「そうされますね」
「普段は結構いがみ合うがな」
ゼウスとポセイドン、もっと言えばハーデスを入れた三柱のそれぞれの世界の主神はだ。血を分けた兄弟であっても。
「しかしこうした時はな」
「兄弟故にですね」
「酒に誘ってな」
そうしてその場で、というのだ。
「慰めよう」
「わかりました、それでは」
「さて、わしもだ」
ポセイドンのことを話してからだ、また言うゼウスだった。今度言うことはというと。
「守護神となる街を増やさねばな」
「それは私もです」
ヘルメスも思わせぶりな笑顔で言う。
「是非共」
「その時は負けぬぞ」
「私もです」
二人はこの時は笑って話した、そうして彼等もまたそれぞれ守護神となる街を選ぶ為に動くのだった。これがアテネが今の名前になった話である。
アテネ 完
2014・7・23
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