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ストライク・ザ・ブラッド短編
紗矢華相手です
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った。
だからこそ、彼女だけでも傍に居た方が良いと言う考えなのだろう。


雪菜は紗耶華や古城よりも年下なのに、こういうところがしっかり出来ている良い娘なのだ。
紗矢華は、そんな雪菜が何故こんな鈍感で変態な男に惚れ込んでいるのか理解できないものの。


二人ならば、明人に重傷を負わせた相手を倒す事も出来るだろう。
しかも最強クラスの能力を持つ那月も一緒なのだ。三人が手を組めば、勝てる相手も僅かというモノだろう。


暫しその事を考えて、僅かに視線を明人が眠っている病室のドアへ向ける。


一瞥、そして紗矢華は決意する。


「……分かったわ。暁古城、雪菜にもしものことがあったら許さないんだから。」


「安心しろ。姫柊は俺が絶対に護ってみせる。」


なんて、破られるかもしれない口約束を交わしながら。
少しだけ嬉しそうに笑う雪菜を、紗矢華は目にしながら。


紗矢華は明人の傍に居る事に専念し、追跡に向かう古城と雪菜と別れた。

病室に入れば、改めて確認できる明人の容態。
全身に傷を負っているのか、包帯を肌が見えないように巻かれてある。その上に呼吸器、栄養素を送るケーブル等々に繋がっている姿は何とも痛々しい。


目を逸らし、もしくは覆いたくなるほど酷い有様。
けれど紗矢華は目を背けず、サイドテーブルの近くにあったパイプ椅子に腰かける。


力抜けた右手に傷は無いため、その部分を彼女は自ら握り締める。


男嫌いで、触れる事すら嫌う彼女が―――明人の手を握り、まじまじと彼の様子を観察していた。


その視線には優しさが宿っており、嫌悪の対象でも忌避の対象でもない―――慈愛に満ち溢れていた。


幸いにも、生きてはいるため熱は帯びていた。
けれど握っても、握り返してくれる事は無かった。


「……馬鹿明人。」


声は、嗚咽混じりで―――弱弱しかった。


紗矢華の瞳から涙が流れ、頬を伝い握っている手に落ちる。
何度も何度も、とめどなく。心配の表れは、それだけで十分表現できていた。


「早く、目覚めなさいよ。何時もみたいに、ちょっかい出しなさいよ。」


そう、訴えかけるような呟きに対して。


明人はただ寝息を立てるだけで、目覚める事は無かった。























――――紗矢華と明人の出会いは、獅子王機関に所属してからだった。


紗矢華の得意とする戦闘スタイルは、呪術と剣術、そしてその二つを合わせた鏑矢の掃射である。


しかしそれを得意とする前の紗矢華の基本的な剣術、これを鍛えた相手が明人なのだ。


機関の上層部からの指示でも
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