第8話 白昼の魍魎たちは聖処女を追いきれず、宵の魍魎たちは虎視眈々と蠢く
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目なのだろうが、蓋を開けてみれば実に下らない集会であった。
そうして次々にグッズを競わせていると次に・・・。
童帝「次は、2−Fの昼食時に持参して来た牛乳を何かの拍子で拭いてしまい口の周りが白濁液で汚れてしまった甘粕真与の写真だ!」
魍魎21「12000!」
魍魎35「18000!」
魍魎108「100000!!!!」
競い始めるかと思いきや、魍魎ナンバー108と呼ばれるスキンヘッドの男が一人だけ強い声で一ケタ違う額を提示したのだ。
魍魎35「うぅ・・」
魍魎108「雑魚がぁ」
童帝「相変わらずだな、ほれ写真だ」
童帝―――ヨンパチから写真を受けっ撮った魍魎108は、恍惚の表情で落札した写真を眺めている。
魍魎108「ああ、なんて美しい絵なんだ。これはもう、ゴ〇ホやム〇クなんて目じゃないぜ!素晴らしいぃ!!」
本人からすれば至福のひと時なのだろうが、実に独特な顔―――――キモイ。
そうしてキモイハゲが至福にひと時に浸っている時に、魍魎達から声が上がる。
魍魎44「童帝!そろそろ彼女の写真を出してくれよぉ!」
魍魎99「俺はこの時のために食事代も切り詰めて来てるんだぜ!!」
そんな魍魎達の声に、普段なら童帝たるヨンパチも直に応えるのだが・・・。
「それが、あるにはあるんだが・・・取りあえずこれを見てくれ」
抑揚の利いていない普段の声でヨンパチは皆に彼女――――ジャンヌの写真を見せるように掲げる。
魍魎11「おぉおおお!なんて美しい!!」
魍魎49「超!可愛いねぇ!!」
魍魎53「けど際どいのがねぇぜ?」
童帝「いや皆、実は彼女を盗撮しようと何度も仕掛けたんだが・・全然写真に納まってくれなくてさ。それで漸く撮れたのがそれらなんだが、彼女の口に注目してほしいんだ・・」
ヨンパチの言葉に皆が覗くと一つ一つの写真に写るジャンヌの口の形が違った。
童帝「それは連続でとったもので、右から順になんだがこうも見えなくねぇかな?」
それは・・・。
「こ」「れ」「以」「状」「や」「る」「場」「合」「わ」「た」「し」「に」「も」「か」「ん」「が」「え」「が」「あ」「り」「ま」「す」「よ」
童帝「って、感じに見えなくねぇ?」
全部で23枚もの写真にはヨンパチに言う通り、そう見えなくもない。
そしてそれらを見ていた魍魎諸君たちの反応は・・・。
魍魎達「「「・・・・・・・・・・・・・・」」」
ただただ無言だった。
そして――――。
魍魎88「確かオーリックさんは、入学初日の帰りは藤村組でも地位と実力ともに上位の人に送迎
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