第22話 夏休みを前にして
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昨晩のタバサとキュルケとの対戦は、俺にとって場所がよかったから、勝てたのだが、違う場所ならどうだろうと考えた。しかし、やはりわからないなぁ。すでにある程度は能力も見せたし、こちらは、半分奇襲だったからなぁ。
そんなところで、今はモンモランシーに貸した俺の使い魔であるカワウソのエヴァが、水の秘薬こと、水の精霊の涙を無事に手に入れる手伝いに成功していた。
問題はここからだった。敵襲がなくなったのは良いことだが、水を増やす理由を聞いたのはサイトだ。今いるメンバーで、水の精霊の怖さを理解していないのは、サイトとギーシュぐらいだろう。
代わりに『アンドバリ』の指輪という名の秘宝。偽りの生命の命を与えるマジックアイテムを取り戻すことになった。そして盗んでいった中の一人に『クロムウェル』という名があり、キュルケがこの名に反応した。
「聞き間違いでなければ、アルビオンの新皇帝の名前ね」
「人違いという可能性をもあるんじゃねえのか。同じ名前のやつなんかいっぱいいるんだろう。で、偽りの命とやらを与えられたら、どうなっちまうだい」
「指輪を使った者に従うようになる。個々に意志ががあるというのは、不便なものだな」
「とんでもない指輪ね。死者を動かすなんて、趣味が悪いわね」
そして、サイトが指輪を取り戻すということで、水の精霊は水を増やさないと約束をした上で、期限は俺達の寿命が尽きるまでって、気が長いというか、時間への感性が異なるのだろう。
そこで、俺は水の精霊に声をかけた。
「なんだ単なるものよ」
「探すにしても『アンドバリ』の指輪って、どんなものだかわからないから、教えてもらえないだろうか」
「それでは、湖水に手をつければればよかろう。それでわかるようにする」
っということは、一時的に精神をのっとられるのか。約束は守る気があるので、こわごわとだが、湖面に手をつけたところ、『アンドバリ』の指輪の具体的なイメージが伝わってきた。そのあとになんらかのイメージが送られてきたが、そちらは理解できない。
俺がイメージをもらっていたのは、後できくと1分ぐらいだったらしい。そして、水の精霊から伝えられたのは
「旧き水の妖精のしるしをつけた単なる者よ」
「旧き水の妖精のしるしって、俺の左上腕に付けられたルーンのことかな?」
俺は左の上腕を右腕で指刺しながら言ったところ
「その通り。旧き水の妖精のしるしをつけた単なる者には、水の通り道を使って、『アンドバリ』の指輪の場所がわかるであろう」
「……わかりました。ありがとうございます」
って、俺は斥候兵のかわりかよ。さきほどのイメージって、今の言葉を聞くと、ルーンの使い方だな。『クロムウェル』というとやはり、アルビオンに多い名前だから、アル
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