結集-コンセントレイション- part1/発進せよ!ウルトラホーク3号
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ロがこの世界に現れてから、何かが変わってきた。これまで自分たちの人生にも、ハルケギニアにもなかったことが生まれている。
「…」
ここ最近のサイトは調子がよかった。ルイズはサイトを、内心では我が使い魔ながら羨ましく、妬ましいとも感じていた。思えばサイトは初めて出会った時から、自分たちにできなかったことを何度もやって来た。アルビオンでの旅では厳しい現実に挫折しかけたものの、それでもなお彼はこの地にて再び立ち上がった。今自分たちが見ている、見たこともない船の動かし方さえも理解し、動かそうとしている。
でも、まだ自分にはなにもない。使い魔が…サイトばかりがどんどん前に進んで行って、自分だけ置いて行かれているような気がして…。
と、その時だった。
ホーク3号の前に口をあけ、タルブ村の景色が広がっている格納庫の射出口の彼方から、轟音が聞こえ、さらに地鳴りによって彼らのいる場所に揺れが生じた。
「い、今のは…?」
「シエスタ!」
叫び声と共に、黒髪の男性が格納庫へ飛び込んできた。シエスタの父親だった。
「お、お父さん!?何があったの!?」
息を荒くしながら壁に手を置く父親に、シエスタは一体どうしたのだと尋ねると、彼女の父親の口から驚愕の事実が明かされた。
「怪獣だ!しかも…アルビオンの方角から戦艦がやってきてる!」
「なんですって!?」
今から数分前のこと。
自ら不可侵条約を結んでおくことで、トリステインが隙を見せる。その間自分たちは、ハルケギニアにはない技術で遥かに強化されたレキシントン号とその他の艦を数隻従え、レコンキスタはついにトリステイン侵攻を開始した。
改造されつくされたレコンキスタの艦隊すべて、もはやかつての面影をほとんど残していなかった。レキシントン号含め、全体的に宇宙金属で強固なものとなり、船体から口を開けている大砲も、形が完全に海上を行く船に設置されたそれと似たものではなく、これまで地球を襲ってきた侵略ロボットが自身に搭載していたレーザー砲のような形をとっていた。
「なんとしても、侵略者共をこのタルブから追い払うのだ!!」
タルブの領主『アストン伯』は、物見兵が急遽アルビオンが軍を引き連れてこのタルブに迫っていると言う報告を聞き、急遽部隊を編成して迎え撃つことになる。無論、王都から離れたこの村の人口も配属された兵の数も、兵力・練度共にアルビオン軍には到底かなわないので、直ちに王都へ伝書鳩を飛ばした。とはいえ、タルブから王都まで軍を引き連れるには、援軍の編成をする時間を合わせても間に合うようなものではなかった。自分たち側に満足に敵を迎え撃つだけの兵力がない。クロムウェルが水の精霊から奪い、『虚無』と称して使っているマジックアイテム『アンドバリの指輪』の魔力に惹かれた大多数の兵力。その上、敵は空飛ぶ艦隊…それもク
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