第1部 ゼロの使い魔
第4章 伝説
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促した。
「オールド・オスマン。さっそく王室に報告して、指示を仰がないことには……」
オスマン氏は、重々しく頷いた。
「それには及ばん」
白い髭が、激しく揺れた。
「どうしてですか?これは世紀の大発見ですよ!現代に蘇った『イーヴァルディー』!」
「ミスタ・コルベール。『イーヴァルディー』はただの使い魔ではない。」
「そのとおりです。始祖ブリミルの使い魔『イーヴァルディー』。その姿形は記述がありませんが、始祖ブリミル以上の実力を持ち、攻撃、防御、回復…全てに特化した存在と伝え聞きます。そして、すべての言語に優れ、あらゆる武器、道具を使いこなし、その原理を理解する。なにより、その強さと勇敢さゆえに『イーヴァルディーの勇者』という物語もあるほど…」
「そうじゃ。始祖ブリミルは、呪文を唱える時間が長かった…そして、その魔法が強大が故に連発することができない……。そんな中、始祖ブリミルを守り、始祖ブリミルの代わりに敵を倒す。その強さは…」
「十万もの軍隊を一人で壊滅させるほどの力を持つ…」
「それが、王室に知れればウルキオラ君を使って戦をするじゃろう…もし仮に、それでウルキオラ君の怒りを買うようなことになれば…」
「トリステイン…いや、ハルケギニアが滅亡しかねない…」
「そうゆうことじゃ…」
「ははあ。学院長の考え深さには恐れ入ります」
「この件は私が預かる」
「は、はい!かしこまりました」
オスマン氏は杖を握ると窓際へとむかった。
遠い歴史の彼方へ、思いを馳せる。
「あのウルキオラ君が伝説のブリミルの使い魔『イーヴァルディー』か……。謎は深まるばかりじゃな…」
コルベールは夢を見るように呟いた。
「もしかしたら、ウルキオラ殿が始祖ブリミルの使い魔だったのかもしれませんね…」
「否定はできんのー…」
2人はウルキオラと『イーヴァルディー』のことについて考察していた。
ウルキオラがルイズの部屋に戻る途中、さっきの女がいた。
「お前か…なにか用か?」
女はウルキオラを見て申し訳なさそうに言った。
「ご、こめんなさい…あのとき、逃げ出してしまって」
ギーシュとの口論時のことを言ってるのだろう。
「気にするな…お前が謝る必要はない」
ウルキオラはそれだけ言うと踵を返して歩き始めた。
すると、後ろからルイズが来た。
「ちょっとあんた、私を置いていくなんて…どういうつもり?」
「置いてきたつもりはない。お前が遅いだけだ」
ウルキオラがそう言うと、ルイズは顔をしかめた。
「なんですって!使い魔としての仕事もしないで勝手なこと言わないで!」
「そういえば
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