第1部 ゼロの使い魔
第4章 伝説
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だが、一瞬で溶けた。その状態では次はもう出せまい」
ウルキオラはギーシュの前で立ち止まると、もう一度虚閃を放つため人差し指をギーシュに向けた。
「諦めろ」
「ま、まってくれ…参った…こ、殺さないでくれ」
ギーシュは完全に怯えている。
ウルキオラは無視して、虚閃を放とうとする。
虚閃の威力を見た周りの生徒は一人を除いて後ろに後ずさる。
その一人がギーシュとウルキオラの前に立ち、両手を広げながら言った。
「ま、まって…ギーシュを殺さないで!」
それは、モンモランシーであった。
ウルキオラは呆れた声で言った。
「戯言だ…決闘をする以上、勝者が敗者をどうするかは自由だ。そこをどけ…。お前も消し飛ぶぞ?」
「お、お願い…やめて…お願いよ…」
モンモランシーは足をガタガタ震わせながら嘆願する。
ウルキオラが虚閃を放とうとした瞬間、後ろから声が聞こえた。
「やめなさい!ウルキオラ!」
ウルキオラは後ろを振り向く。
そこにはルイズがいた。
「これは命令よ!ウルキオラ!」
ウルキオラは少し考えたあと、虚閃を解除した。
「主人の命令とあらば仕方あるまい…命拾いしたな人間」
ウルキオラが手を下ろし、ポケットに手を入れた。
モンモランシーは地面にへたり込む。
ギーシュは既に気を失っていた。
二百メイル先の炎も鎮火していた。
ウルキオラはルイズの方に歩いていく。
「帰るぞ」
そう言うと、ウルキオラは建物に向かって歩いて行った。
「ま、待ちなさいよ!」
ルイズはウルキオラの後を追った。
キュルケは友人と、決闘を見ていた。
ウルキオラが勝つことは分かっていたが、予想外だった。
「まさかあんなに強いなんて…」
キュルケがそういうと、隣の友人が言った。
「あれは危険…私の使い魔もそう言ってる」
「あの風竜のこと?」
友人はこくりと頷いた。
「確かに…ヤバすぎるわ…」
キュルケはそういうと、赤い髪をかきあげる。
「でも、痺れたわ…あの人を…ウルキオラを私のものにしたいわね…」
キュルケはそう言って、広場を後にした。
オスマン氏とコルベールは『遠目の鏡』で一部始終を見ていた。
ウルキオラがモンモランシーとギーシュに攻撃を仕掛けようとした時はあたふたしていたが、大事に至らずホッとしていた。
コルベールは震えながらオスマン氏の名前を呼んだ。
「オールド、オスマン」
「うむ」
「やはりウルキオラ殿が勝ってしまいました…やはり彼は『イーヴァルディー』!」
「うむむ…」
コルベール氏はオスマン氏を
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