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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第1部 ゼロの使い魔
第4章 伝説
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た笑った。

「よかろう。君に礼儀を教えてやろう。ちょうどいい腹ごなしだ。君に決闘を申し込む」

ギーシュは立ち上がった。

「いいだろう」

ウルキオラは言った。

ギーシュは、くるりと体を(ひるがえ)した。

「どこへ行く?」

「ヴェストリの広場でまっている」

ギーシュの友人たちが、ワクワクした顔で立ち上がり、ギーシュの後を追った。

一人はテーブルに残った。

ウルキオラを逃さないために、見張るつもりのようだ。

一人の女がブルブル震えながら、ウルキオラを見つめている。

先ほど貴族にケーキを配っていた女だ。

ウルキオラは尋ねた。

「どうした?」

「あ、あなた、殺されちゃう……」

「なんだと?」

「貴族を本気で怒らせたら……」

女はだーっと走って逃げてしまった。

(なんだ?あの女は…)

後ろからルイズが駆け寄ってきた。

「あんた!何してんのよ!見てたわよ!」

「どうした?」

「どうしたじゃないわよ!なに勝手に決闘なんか約束してんのよ!」

「お前には関係ない」

ウルキオラはそう言うとギーシュの友人のそばに行った。

「案内しろ」

「こっちだ」

「ああもう!ほんとに!使い魔のくせに勝手なことばっかりするんだから!」

ルイズは、ウルキオラの後を追いかけた。




ヴェストリの広場は、魔法学院の敷地内、『風』と『火』の塔の間にある、中庭である。

西側にある広場なので、そこは日中でも日があまり差さない。

決闘にはうってつけの場所である。

噂を聞きつけた生徒たちで、広場は溢れかえっていた。

「諸君!決闘だ!」

ギーシュが薔薇の造花を掲げた。

うおーっ!と歓声が巻き起こる。

「ギーシュが決闘するぞ!相手はルイズの使い魔だ!」

(耳障りな連中だ…)

ギーシュは腕を振って、歓声にこたえている。

それから、ようやく存在に気づいたという風に、ウルキオラの方を向いた。

ウルキオラとギーシュは、広場の真ん中に立ち、お互い見つめあった。

「とりあえず、逃げずに来たことは、褒めてやろうじゃないか」

ギーシュは、薔薇の花を弄りながら、歌うように言った。

「さてと、では始めるか」

ギーシュが言った。

そして、ギーシュは薔薇の花を振った。

花びらが一枚、宙に舞ったかと思うと、甲冑を着た女戦士の形をした、人形になった。

身長は人間と同じぐらいだが、硬い金属製のようだ。

淡い陽光を受けて、その肌……、甲冑が煌めいた。

「ほう?」

「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね?」

「ああ」
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