第1部 ゼロの使い魔
第4章 伝説
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。
「バカにしていると思うか?」
ウルキオラがそう言うとルイズは黙り込んでしまった。
「力を制御出来るようにすることだな」
ルイズは何も答えずにそのまま食堂に入った。
「俺は外で待つ…」
ウルキオラは食堂の外に向かって歩き出した。
ウルキオラは食堂を出た後、行き先もなく歩き始めた。
「さて、どうしたものか…」
まだ、ここの地理も把握していないので色々回り始めることにした。
すると、大きなトレイにケーキを乗せ、一つずつ貴族たちに配っている人間がいた。
その近くに金色の巻き髪に、フリルのついたシャツを着た、気障なメイジがいた。
薔薇をシャツのポケットにさしている。
周りの友人が、口々に彼を冷やかしている。
「なあ、ギーシュ!お前、今は誰と付き合っているんだよ!」
「誰が恋人なんだ?ギーシュ!」
気障なメイジはギーシュというらしい。
彼はすっと唇の前に指を立てた。
「付き合う?僕にそのような特定の女性はいないのだ。薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」
自分を薔薇にたとえている。
救いようのない気障である。
見てるこっちが恥ずかしくなるほどのナルシストっぷりである。
(感に触る人間だな)
ウルキオラはそう思いながら彼を見つめた。
そのとき、ギーシュのポケットから何かが落ちた。
ガラスでできた小瓶である。
中に紫色の液体が揺れている。
ウルキオラは落とし物を拾ってやった。
ウルキオラはギーシュに言った。
「おい。落とし物だ」
しかし、ギーシュは振り向かない。
「聞こえないのか?落とし物だと言っている」
それをテーブルに置いた。
ギーシュは苦々しげに、ウルキオラを見つめると、その小瓶を押しやった。
「それは僕のじゃない。君は何を言っているんだね?」
その小瓶に気づいたギーシュの友人たちが、大声で叫び始めた。
「おお、その香水は、もしや、モンモランシーの香水じゃないのか?」
「そうだ!その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分のためだけに調合している香水だぞ!」
「そいつがギーシュ、お前のポケットから落ちてきたってことは、つまりお前は今、モンモランシーと付き合っている。そうだな?」
「違う。いいかい?彼女の名誉のために言っておくが……」
ギーシュが何か言いかけたとき、後ろのテーブルに座っていた茶色のマント少女が立ち上がり、ギーシュの席に向かって、コツコツと歩いてきた。
栗色の髪をした、可愛い少女だった。
着ているマントの色からすると、一年生だろうか。
「ギーシュ様……」
そし
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