第1部 ゼロの使い魔
第4章 伝説
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み。そんな風に。こら。あいだっ!」
そんな平和な時間は、突然の闖入者によって破られた。
ドアがガタン!と勢いよくあけられ、中にコルベールが飛び込んできた。
「オールド・オスマン!」
「なんじゃね?」
ミス・ロングビルは何事もなかったように机に座っていた。
オスマンは腕を後ろに組んで、重々しく闖入者を迎え入れた。
早業であった。
「たた、大変です!」
「大変な事などあるものか。ウルキオラ君が召喚された事に比べれば全てが小言じゃ」
「ここ、これを見てください」
コルベールは、オスマン氏に先ほど読んでいた書物を手渡した。
「これは『始祖ブリミルの使い魔たち』ではないか。まーたこのような古臭い文献など漁りおって。そのような暇があるのなら、ウルキオラ君の事について考えるじゃ。ミスタ……なんだっけ?」
オスマン氏は首をかしげた。
「コルベールです!お忘れですか!」
「そうそう。そんな名前だったな。君はどうも早口でいかんよ。で、コルベール君。この書物がどうかしたのかね?」
「これを見てください!」
コルベールはウルキオラの手に現れたルーンのスケッチを手渡した。
それを見た瞬間、オスマンの表情は変わった。
目が光って、厳しい色になった。
「ミス・ロングビル。席を外しなさい」
ミス・ロングビルは立ち上がった。
そして部屋を出て行く。
彼女の退室を見届け、オスマン氏は口を開いた。
「詳しく説明するんじゃ。ミスタ・コルベール」
ルイズの爆発により、ガラスが散乱した教室の片づけが終わったのは、昼休みの前だった。
罰として、魔法を使って修理することが禁じられたため、時間がかかってしまったのである。
といってもルイズはほとんど魔法が使えないので、あまり意味はなかった。
ミセス・シュヴルーズは、爆発に驚いた20分後に落ち着きを取り戻し、授業に復帰したが、その日一日『錬金』の講義は行わなかった。
トラウマになってしまったらしい。
片付けを終えたルイズとウルキオラは、食堂へ向かった。
ルイズが昼食を取るためである。
ウルキオラはルイズに尋ねる。
「全ての魔法が爆発するのか?」
ルイズは無言だった。
ウルキオラは続けて言う。
「あの力を制御しようとは思わんのか?」
ルイズは驚いた顔で見てきた。
「どういう事よ…」
「あれほどの爆発力を制御し、自らの力にする気はないのかと言っている」
ルイズは立ち止まり、怒った顔でウルキオラに詰め寄る。
「バカにしてるの!」
ウルキオラはそんなルイズに対して態度を変えることはなかった
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