第三十三話 レベルアッパーというもの
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ニメでは能力が使えるようになってから1日経たずして意識不明になったと思うのだが、もし佐天さんがレベルアッパーを使用すればこの世界でも同じ位の時間しか能力は使えないだろう。
「時間制限あるんですか!?」
驚いたように佐天さんが聞いてくる。
「時間制限があるって言うよりも、脳がどこまで耐えられるかって言う問題だからねぇ」
本来ならば脳の演算能力を他人に使われることで意識不明になってしまうのだが、俺自身の設定としては過剰演算に脳が耐えられないと言うことになっているので、その設定に沿って答える。一応現時点では、俺もレベルアッパーの本質について知らず、過剰演算による脳のオーバーヒートが原因で意識不明に陥っていると考えている、という設定なのだ。当然ながら、暗部……というかアイテムに対しては別である。
「え……耐えられるか……って?」
俺の言葉に佐天さんが反応する。ここは多少なりともレベルアッパーの危険性を理解しておいてもらおう。
「さっきも言ったけど、レベルアッパーって演算速度を上げるものだから、それだけ脳に負担を掛けることになるのよね。例えて言うなら……そうねぇ、能力の強度を電球として、演算速度を電力とするわね。そうしたら光の強さがレベルになるんだけどイメージできる?」
「まぁ、何となく」
例え話として正確かどうかは分からないが、分かりやすく例を挙げてみることにした。佐天さんがどの位理解できるかは分からないが、何となくでも理解できればいいだろう。
「それで、御坂さんはそれこそ野球場のナイター照明みたいな電球と巨大な電力を使って光を出してるわけだけど、佐天さんの場合は電球がどんなものか分からないけど電力は乾電池1本分位しかないって感じなの」
「うん」
レベルアッパーの話になってからは空気を読んで割り込んでこない御坂さんを例に挙げて説明を始める。佐天さんの相槌から、ある程度のイメージは出来ていそうだということが伺える。
「それで、レベルアッパーを使うことによって乾電池が2本か3本か……もしかしたら家庭用100V電源ぐらいまでなるかもしれないんだけど、そのときに問題になるのが佐天さんの電球の規格って事」
「どういうこと?」
俺が説明を続けていると、ここに来て御坂さんから訪ねられた。自分が例え話に出されたことで入りやすくなったのだろう。
「もし、佐天さんの電球が御坂さん並だとしたら野球場用の巨大電力まで耐えられるわよね?」
「あー、そういうことか」
御坂さんの疑問に例え話で返すと、さすがに御坂さんはすぐ理解してくれたようだ。
「えーっと……逆に電球が小学校の理科で使うようなちっちゃいのだったら、その巨大電力に耐えられない……と?」
俺と御坂さ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ