暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクール・DM
6話
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乃にそう言われて初めて気が付いたが、あまりにも自然だったから手を繋いだままなのを忘れていた。……確かに片手じゃ飲み難いだろう。

「あらあら、仲がよろしいんですね」

「ま、まあ、恋人ですから」

 うふふと笑っている朱乃に言われて、照れながらもそう応える四季と、顔を真っ赤にして俯いている詩乃。

 そして始まるのはリアスによる三大勢力講座。その辺は既に知っている四季と四季から説明済みの詩乃は悪魔側の視点に立った上での三大勢力の説明を確認している。

 悪魔側からすれば、堕天使は侵略者で、天使は殺人鬼と言う事になる。

「いやいや、先輩。幾らなんでもそれは普通の男子生徒であるオレにはちょっと、難易度の高いお話ですよ」

「オカルト研究部は仮の姿よ。私の趣味。本当は私達は悪魔なの」

「んなバカな……」

 既に理解できないと言った様子の一誠だが、話の話題は『天野夕麻』の事に移った。……はっきり言って四季も詩乃も夕麻と言う少女の事は何も知らないので会話には加われない。

「天野夕麻。アレが堕天使よ」

 デートの最後、一誠を襲った彼女の背中には確かに烏を思わせる漆黒の翼が有った事を思い出す。烏を思わせる黒い翼……それが白い翼を持つ天使が堕ちた存在である堕天使の証だ。

「そして、彼女を襲った相手も同じ存在よ」

「ああ、それならオレから説明済み」

 其処で話を振られ四季が空いている手を挙げてそう告げる。

「そう。それで、彼女を襲った堕天使を……」

「ああ、オレが灰にした奴か。羽も残さず灰にしましたけど? それが何か?」

「それが何か? ……じゃないわ! 今三大勢力は冷戦状態にあるのよ! 貴方の勝手な行動で三竦みに罅が入ったら「知ったこっちゃない」」

 リアスの言葉を遮って四季の言葉が響く。堕天使と悪魔の関係を考えて複雑な心境なリアスなのだが、

「悪いが、詩乃を傷つけようと……いや、あいつの場合は殺そうとしてたな。……だから叩ききったそれだけだ。大体オレは悪魔じゃねぇんだ。関係にゃ罅も入り様もねぇだろ」

 四季にしてみれば詩乃を殺そうとした奴をタダで済ます気はなかった。それで三竦みに罅が入ろうが、知った事では無い。まあ、サーゼクスがどう苦労しようが知った事では無いが、親しい関係にある会長とその姉に迷惑が掛かるようならば、責任を持って堕天使の幹部達の首を取る心算では有ったが。当然ながら、キング達にも相談済みで協力も取り付けてある。

「と、兎に角……彼女はある目的から貴方に接触し、目的を果たしたから貴方を殺して、周囲から自身の記憶と記録を消したのよ」

「目的……ですか?」

「そう、貴方を殺す事」

 其処で原因となるのが、神器(セイクリッド・ギア)
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