6話
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朝田詩乃と言う少女は五峰四季にとってどう言う存在であるか……と改めて考えてみると、四季は告白が成功した後、内心で人間って嬉しくても泣きそうになるんだな、と思ってしまった事を思い出した。
だが、先程の一誠の暴言で答えは出た。『全て』だ。戦う理由で、守るべき存在で、絶対に手放したくないモノであり、誰よりも幸せであって欲しい相手だ。……まあ、簡単に言葉で表現したが……そんな物では説明できない。
「こうなったのは、悲しむべきなのか……喜ぶべきなのか……複雑だな」
詩乃が裏に関わらせる事になってしまった事は悲しむべきであり、逆に恋人と言う関係になれた事は喜ぶべきであると言うのは理解しているが、その二つが同時に起こってしまった為に素直にリアクション出来ずにいる。まあ、そんな風に割りと悩んでしまっていたのだが……。
まあ、根本的に四季にとって一番叩き切りたい物は詩乃の不幸で有るのだが、実際に形の無い物等斬る事などできない。どうも今後も彼女は何かの危険に晒されそうな気がするのだが……。
「……神を斬るのが一番か……」
八つ当たりの対象を無理矢理神様へと軌道修正する四季だった。
「……改めて、これで全員揃ったわね。兵藤一誠君、五峰四季君、朝田詩乃さん。いえ、イッセーと四季、詩乃と呼ばせてもらって良いかしら?」
「は、はい」
取り合えず……次ぎ喋ったら明日を待たずに一誠を黙らせようと思いつつ、リアスの言葉を肯定も否定もしない態度を見せる四季。
「私達、オカルト研究部はあなた達を歓迎するわ」
「え? あ、はい」
「悪魔としてね」
心底歓迎されたくは無いとも思うが、話が進まないので黙っている事にする。一応、先日の堕天使の事を説明する為に詩乃には本来の姿のアウトレイジ達を見せた上で天使、悪魔、堕天使の存在は説明済みなので、戸惑っているのは一誠一人だけだ。
実際、生徒会の方に説明した上で詩乃は自分達アウトレイジの関係者だと言っておこうと思った矢先での呼び出しは流石に、
(満更無能でもないか……。いや、この場合は行動が早い……って言うべきか)
そう思ってしまう。流石に一日程度は放置するのではと思っていたが、そうでもなかった様子だ。その間に詩乃の所属は自分達アウトレイジだと言う事にしておきたかったが……。
「粗茶ですか」
「どうも」
オカルト研究部の副部長『姫島 朱乃』の淹れてくれたお茶を一瞥しつつ、一度手に取った後テーブルの上に置きなおす。……変な物は入ってないだろうが、警戒していると言うのは相手にも分かり易い方がいいだろう。
「飲まないんですか?」
「喉渇いてないんで」
「私は……」
「あ」
詩
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