暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン ≪黒死病の叙事詩≫
≪アインクラッド篇≫
第一層 偏屈な強さ
ソードアートの登竜門 その伍
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いアスナはそうではないらしくそこそこ怒っていた。キリトもおっかない人を連れている。なんだかクラインといいアスナといい、キリトのフレンドは一癖も二癖もあって一般的人間の俺としては肩身が狭いものだ。

 と、一応の役割と冗談も決まり、話し合いの輪を組んで自己紹介タイムとなった。まずは俺から右回りに。


「んじゃ、俺の名前はスバル。このパーティーのリーダだな。武器は手甲剣のジャマダハル、所謂アサシンだ。他の部隊と比べれば余裕があるから楽しくやろうぜ。GoodLuckHaveFun(よろしく)

「次は私ね。私はインディゴ。スバルとはデュオしているわ。武器は片手剣にカイトシールド、つまりDPSタンクよ。宜しくね」

「僕の番だね、僕の名前はギア。手数重視のスピード系片手剣が武器で、ダメージとAGIタンクのハイブリットって感じかな。ヨロシク」

「キリト、ソロだ。片手剣のアニールブレードを使っている。ダメージディーラだ。よ、よろしく」

「…………」


 順番が最後の細剣使いは自己紹介をしようとしない。フードだから表情は読み取れないのだが『何故そんなことしなきゃいけないの?』という感情はヒシヒシと伝わってくる。困ったもので、パーティー管理職である俺としては全員のプレイスタイルを知っておきたいところなのだが、教えないと言われたら強制もできないのでお手上げだ。
 キリトがせめて、といった感じであたふたしながら武器と戦闘スタイルを教える。それを苦笑しながら微笑ましく見る三人であった。

 その後、暗くなり街灯が灯り始めたころに俺達H隊の会議、自己紹介ぐらいしかない簡素な会議が終わった。他の部隊はまだ会議をするようでレストランなり酒場なりに固まって移動している。俺はパーティーリーダ兼御意見番としてどこかに参加しなきゃいけないだろうかと思ったが、リーダー会議なども第一層ではしないらしい。最初期はそれぐらいの緩さでないと人が集まらないのだろう、としみじみ思う。

 偽物の暗い青空に見える一等星らの下、俺の解散という一言により五人パーティーはばらばらに別れた。俺とインディゴ、キリトとアスナ、ギアの三組がばらばらに別れて。しばらく歩くとインディゴとも別れた。別にコンビだからと言って同じ宿に泊まっているわけではないのでそれは分かっていたことなのだが、いざ別れる時となると「ああそういえばそうだったな」とつい聞き取れないほど小さく言葉に出してしまう。

 インディゴと別れ、懐かしの悪趣味レストランに入る。カランカランと聞きなれた音を聞き流す。店内は汚れたランプによって鈍い光に包まれていた。昔は好きだったこのレストランの妖しい雰囲気に、今の俺はどことなく物足りなさを感じ、ふぅっと深い溜息と伴に椅子に腰かけ、首をコキコキ鳴らしながら、暗い性
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