暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン ≪黒死病の叙事詩≫
≪アインクラッド篇≫
第一層 偏屈な強さ
ソードアートの登竜門 その伍
[6/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の為には、柄ではないのだがナンパまがいをしなければならないようだ。

「インディゴ、俺達仲間だよな? 親友だよな? 最後の日まで、ベストフレンドだよな?」
「え? う、うん。フレンドではあると思うわよ? というかこの為に組んでたんじゃないの?」

 なんと。ディアベルの班に入るばかりと思っていたが、どうやらそうではないらしい。ディアベルの班を見れば確かに、既に六人(フル)いるのが確認できる。杞憂だったかと安堵の息を吐く。しかしこれでは一人ぼっちが二人ぼっちになっただけだ。御意見番という職があるのに寂しいパーティーを組むのは避けたい。割と本気で思う。エギルを誘うことも(御意見番の役割的にパーティーは分担したいので)できない。同様の理由でキバオウもだ。となるとどうしようか……と思ったらインディゴが。

「ププッ。ねぇ、候補がいないんならあそこの人を誘ったら? なんなら私が行くけど?」

 そう言われて噴き出すインディゴの指さす方向である左を見ると、灰色コートの片手剣士――キリトがこちらを顔ごと向けて、まるで救いを求めているような哀れな表情で凝視していた。

――ああ、そうだった。キリト参加するんだったな。キリトのことは割と本気で忘れていた。

 こうして俺のフレンドが二人、フレンドであるキリトの連れが一人、そしてレイドで余った一人が俺のところに入った。パーティーメンバーは、リーダーのスバル、フレンドのインディゴとキリト、キリトの連れの少女【Asuna】――アスナ、そしてソリスト(ぼっち)の【Gear】――ギアという男の子、の計五人だ。
 見れば俺のパーティーにだけ女性が、しかも――アスナはフードを深く深く被っているのでパッと見では性別はわからないのだが――二人いる。まぁ、むしろこういう性別で孤立した場合は普通同性同士でつるむのが多いだろうし、結果だけ見ればそう大して珍しい現象ではないだろう。

 レイド自体は六人パーティーが六個、五人パーティーが二個とバランスのいい形だ。ちなみにキバオウとエギルのパーティーは六人だった。彼らは人口密度の高い前列にいて俺はスッカスカの後列にいたからこの差は仕方ないといえよう。仕方ないのだ。決してこれが人望の差というわけではないと俺は信じたい。

 さて、パーティーが決まったあと、我らが騎士(ナイト)ディアベルは口だけではないことを実務面にて証明した。各パーティーをAからHまで定めて、防御力の高い(タンク)部隊を二つ。高機動高火力の攻撃(アタッカー)部隊を三つ。長モノを装備の支援(サポート)部隊を二つ。そして我らがH隊が担当する最後の役割――POPするコボルトを本隊に近づけさせない殲滅(クリアリング)部隊を一つ。
 俺としてはH隊の役割はメンバーから見ても効率的で適したものだと思うが、細剣使
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ