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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
二十一章
本物の晴信×祝言について
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『あ、あー。マイクテストマイクテスト。諸君、俺の声が聞こえるかな?』

俺の声が聞こえた事で騒ぐ家臣団に四天王。それと表情一つ変えなかった晴信も頭が?になっていた。

『この状態で喋らせてもらおう。俺はある使命があり今は遠くの空にいる。そして君たちを見ている。君が本物の晴信でいいのだな?』

「・・・・光璃。だけどなぜ分かる?」

『さっきまでいた青い髪をした子は光璃の影武者なのだろ?最初から分かっていたさ』

「薫」

「はいっ!」

その声に応じて広間に姿を見せたのは・・・・。俺達がさっきまで行動してた子だった。双子なのか、だけど髪の色と雰囲気で違うと分かるな。ん?そろそろ来るのかよ。

「名乗りを・・・・。どこにいるかは分からないけど」

「はいお姉ちゃん!ええと、私、武田孫六信廉、雅号は逍遙軒!通称は薫って言います!」

やはりな。こちらの史実でも影武者を務めると書いてあったな。

『なるほどな。まあこっちは最初から知っていた。一緒に行動をしていたのはなぜかな?』

「拙の策にござるよ。重ね重ねの無礼、平にご容赦願いたいが、いったいどこに視線を向ければいいのやら」

『視線についてはそこの襖があるだろう。そこを見ればいい』

先程詩乃たちが入ってきたところにと思ったが、襖はたくさんある。まあいいか。あとでド派手な登場するし、公衆の面前での変身もする。まあそれはいいとして俺達が信頼に足る相手なのかどうかを見定めていたのであろうな。天下の将軍様だって使っていた事だし。

「ええと、どこにいるかは分からないけど騙しちゃってごめんなさい」

『別に構わんさ。俺は最初から気付いてたしな。薫でいいのかな?』

「うん」

俺の言葉に小さく頷いて、薫はずっと空席だったところに座る。夕霧の隣に。

「お屋形様よ。では、ここからが本題ですが・・・・長尾より詐術にかけて奪い取った姿の見えない男。果たして甲信の救世主になりましょうや?」

「・・・・・なる」

堂々とした様子で問われたそれにも、光璃はわずかな言葉で答えてみせるだけ。何となくで思ったが、武田一門が揃っているのは、先ほどの戦闘報告ではなく、これが本題のようだ。というか奪い取ったって神様を奪い取ったということにしか聞こえないのだが。

「田楽狭間で起こった天異。そこからこの日の本は劇的に変わった。その原因は、今姿が見えない者・・・・一真にあるとみる」

『俺、ねえ』

「一真が来る直前から、この日の本に鬼が出始めた。西は鎮西、四国から。東は陸奥、蝦夷。数の多さは違えども、鬼は突然わき出した。・・・・?」

首を傾ける光璃に俺は何となく思った事を言った。

『つまり俺をきっかけにして、鬼が動き出したという
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