十九章 幕間劇
祝杯×美空からの問答
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と思った。
「・・・・こんなものかしら」
それなりに手際がよく消毒を終えて、布を巻いてくれる美空。内心はあまり自信なさげだったけど。久々にこういうのしたなと思った。ちなみに帝釈天たちは俺の一歩後ろ
にいる。美空にも見えるようにな。
「上手だと思うが、あまりしないのか?こう言う事」
「柘榴は怪我なんかほったらかしだし、松葉と秋子はそもそも怪我なんかしないもの」
「見れば分かるな」
さっきも言ったかもしれないが、柘榴も松葉もそれぞれの攻撃と防御の特化型だからな。秋子も後方からの指揮が中心で、前線に出るタイプではない。俺もよく前線に出るが怪我なんてすぐ治ってしまうような体質なのかもしれない。ただ今は神の力を封印している状態だけど、目だけは使えるので帝釈天たちを召喚している。それに服も防弾防刃のを着ているから刃や矢に当たっても効果はない。あと普通なら棟梁が怪我の治療はしない。でも俺は医療にも知識があるのでな。部下が怪我をしたら医療バックか回復のオーラを当てるけどな。
「・・・・美空は?」
「あら。気になる?」
「部下や仲間の怪我となれば心配の一つはするもんさ」
「戦場に立っていれば、怪我の一つや二つするわよ。そんな物、ない方が不思議でしょ。あ、一真はあまり怪我とかしたことないんだっけ?」
「昔だったらよくあるが、今はないな。戦場に立っていても怪我一つしないで無傷のまま立っている。それに怪我したとしても自己回復で自然と治ってしまう」
「それだったら今回のはなぜ自然治癒しないの?」
「神の能力を封印していれば、自然治癒はしない。今は目だけを使っているからこいつらがいるわけ。美空は不覚をとったことはある?」
「あるわ。まだ元服して間もない頃よ。足に矢を受けてしまってね」
ほうほう。帝釈天が耳打ちをしてくれたが、内股だそうだ。そりゃいい情報だが、聞くのはよそう。
「・・・・・・今回は、助かったわ」
「空と愛菜のことか?」
「ええそうよ。その傷もその時の傷が開いたんでしょ?」
「さあな。空たちを連れ出すのに夢中だったからな、よく覚えてはいないが。たぶんそのときだろうよ」
崖に登ったのは黒鮫隊と綾那と小波だったけど、最後に戦闘をしたときかもな。
「正直期待はしていなかったのよ。城に忍び込んで調査するだけで上等くらいに思ってたけど、まさか本当に空と愛菜まで連れ出してくるなんてね・・・・」
「隊の連携と俺らの力の結集してできたことだ。その辺りも聞いているんだろ?」
「ええ聞いてますとも。春日山への侵入経路の見当を付けて、侵入の具体案を考えたのもあなただって」
「まあ隊の頭が考えることだ。俺一人でも出来ることだが、あえて一真隊の力でやってみ
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