第29話 俺は使い魔
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が開き、一匹の白く小さい竜が現れた。
夢は知っていた。お祖父様が保護している始祖竜の幼生ということを。
『汝が我を呼び出した者か?』
始祖竜は念話で話し掛けてきた。
『初めまして、夢・一条よ。』
『一条とな、もしかして光輝殿の親族か?』
『そうよ、光輝は私のお祖父様よ。』
『そうか、我が一族は光輝殿に助けられている。これも何かの縁かも知れぬ。そなたの使い魔になろう。』
「我が名は一条・夢。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ。」
契約が完了すると、額に宝石の様な赤い石が浮かび上がり光に包まれる。光が収まると、15歳ぐらいの一人の少年がいた。白い甲冑姿で竜の尻尾がある。
「凄い。夢ちゃんも竜を呼び出した。」
ルイズも自分のことの様に喜んでいる。
「おっほん。最後はミス・ラ・ヴァリエールの番だ。」
コルベールは咳払いをして、空気を変える。はしゃいでいたルイズも落ち着きを取り戻した。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。我の運命に従いし、"使い魔"を召還せよ。」
召喚ゲートが開き、一人の男性が現れた。
その男性はルイズのよく知っている男性だった。
「「司お義理兄さん。」お兄ちゃん。」
ルイズと夢の声が重なった。現れた男性はカトレアの夫の弟であり、夢の兄の司・一条であった。
「ルイズちゃんと夢か・・・。そうすると此処はトリステイン魔法学院だな。使い魔召喚か・・・。」
司は周りを確認して瞬時に状況を把握した。
「司お兄ちゃんが呼ばれるとは思わなかったわ。」
夢が代表して答える。
「あぁ、俺もだ。」
「ルイズちゃん契約をしないと。」
「えぇでも・・。司お義理兄さんが使い魔で大丈夫ですか?」
「俺は大丈夫だ。」
司は屈むと目を閉じた。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ。」
ルイズは頬を赤めながら司にキスをした。
「グッグ・・。」
司(つかさ)は左手を押さえ、痛みに耐えている。
左手の甲には予想通り、ガンダールヴのルーンが浮き上がってきた。
「司お兄ちゃん、大丈夫。それと、はいこれ。お祖父様から預かっていたの、ルイズちゃんの使い魔に渡すようにと。」
夢は剣を形ど
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