入学編〈下〉
対テロリスト戦(3)
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ように顔を下にしてから右手で持つCADを下がる。
「ハハハハハハハ、君はもう、我々の仲間だ!」
内に秘めた狂気を隠すことをやめた司一の姿は、畏怖も尊敬も呼び起こすものではない。まあある種のカリスマ性ではあったが。
「では手始めに、ここまで共に歩んで来た君の妹を、その手で始末してもらおう!妹さんも最愛の兄上の手に掛かるなら、本望だろう!」
付け焼き刃ではない、命令することを慣れた口調ではあった。一真も部下の前では命令口調ではあるが、無実な人間を殺すほどの愚者ではない。歪んだ笑顔ぬに浮かぶ、己が権威を疑わない表情であったけど無駄な悪あがきだな。
「・・・・三流芝居は止しな。見ている方が恥ずかしくなる芝居だな。その表情から見て、凍りついたか。そりゃそうだろうな、まあお前がしたのを解説すると。意識干渉型系統外魔法、邪眼と呼んでイビル・アイ。と、称しているが正体は催眠効果を持つパターンの光信号を、人間の知覚速度の限界を超えた間隔で明滅させて、指向性を持たせて相手の網膜に投射する光波振動系魔法。洗脳技術から派生した、映像機器でも再現可能な、ただの催眠術だ。大袈裟な機械を使わずに済まないから、相手の意表を突くことが出来るというメリットもあるが、所詮はそれだけのことだ。これは新ソビエト連邦成立前にベラルーシが熱心に開発した子供の戯言に過ぎないというか手品だな。壬生先輩の記憶もそれで書き換えたのだろう、いやすり替えたというのが言葉としてはそれに当てはまるか」
「お兄様、では・・・・?」
冷静ではあるが、その目はテロリストを見る目というよりかは、敵を見る目と変わった。
「壬生先輩の記憶違いはあまりにも、不自然すぎて激しいもんだった。記憶を見たときに映像に乱れた後のを見ただろう?聞き間違いはよくある事だが、あの時の壬生先輩は直後に動揺しながら極端に思い込みに捉われていたのだろ。恐らく今ので、本来聞いたのとは違うのを聞かせるようにしてそうさせたのだろうよ」
「・・・・テロリストは下種ですね、お兄様」
深雪の見る目と共に発したのは、戦闘モードも深雪になっていた事だった。
「・・・・貴様、何故・・・・」
喘ぐように、司一が呻く。その顔は狂気の笑みはもう無いし、狂気が去った後に残ったのは自らの手を汚さずにただ命じるだけのインテリ指導者となっていた。
「お前はバカなのかは知らんが、俺の魔法無効化をただの技術だと思ったら大間違いだ。それにメガネを投げ捨てたあとに、CADでの起動している時点でもう分かっていた。それに俺の無効化は技術によってではなく、俺の能力の一つだということを。照射される前に目だけを無効化能力にすればそれはただの光信号だけだ」
「そんな・・・・バカな。技術ではなく能力だと!そんなのはまるで、貴
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