入学編〈下〉
エリカ対紗耶香
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リカ。この事件が終わったら勝負しようって約束、先延ばしな」
「え?何で〜!」
「あの勝負を見たが、まだ隙があるからだ。俺にとってはゆっくりに見えるからだ、まだまだ修行不足だと思うぞ」
「お兄様の剣術は、エリカ相手でもすぐに瞬殺されるのがオチってものよ」
「そんな〜!」
とか言いながら、壬生先輩を抱えながら歩き出した俺を追いかけるようにこちらに来た。怪我をしているなら担架で運んだ方が早いと思うが、女子を運ぶ男子だったら話は別となる。それに後で知ったら嬉しさ半分と恥ずかしさ半分なのではとな。気を失っている壬生先輩の顔は、ぐっすりと眠っているように思えたのだった。
一方携帯情報端末のモニター機能により、図書館に潜入した部隊が拘束されたのを知ってか男子剣道部主将の司甲は、ブランシュ日本支部リーダーである兄に指示を仰がなければならないと考えてこの場から離れようとしていた。兄といっても再婚相手の連れ子同士、義理の兄弟だが、今では実の親より信頼している。親の再婚当初は全く馴染めなかった気がするが、いつの間にか馴染んでいた。いつからという思考になった直後に、今はそれどころではないと思い頭を振った。学校の敷地内で無線通信を使うのは危険すぎる、盗聴されると言う訳ではないがこの学内にはソレスタルビーイングが同志たちを倒しているからだ。どこの国でも組織にも属さない組織で、敵となったら徹底的に殲滅すると言われるほどの武力を持つ組織だ。と考えていたら、いつの間にか背後にいたCBメンバーがいたというのを認識して初めて逃走しようとしても遅かった。取り押さえられた後に、風紀委員会の者たちが来た頃には拘束をされていた司がいたのだった。
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