第1部 ゼロの使い魔
第1章 俺は使い魔
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「あ、あんた、感謝しなさいよね。貴族にこんなことされるなんて、普通は一生ないんだから」
つま先立ちになり、ウルキオラの顔に近ずく。
しかし、ある地点で止まり、ルイズはプルプル震えている。
その間、実に10秒。
「と、届かない…しゃがんで」
ウルキオラは、ルイズの行動が理解できなかったが、腰を少し折、ルイズでも届く高さにしゃがむ。
すると、ウルキオラの唇とルイズの唇が重なる。
ウルキオラは驚いて目を見開いた。
(まさか接吻してくるとはな…これに、なんの意味があるかはわからんが…まあ、いいだろう)
「お、終わりました」
ルイズは少し照れているようだ。
(あれも…心を持つがゆえ…か)
そんなことを考えていると、急に左手の甲に鈍痛が走る。
「なんだ…これは」
ウルキオラの左手の甲に文字が現れる。
「それは使い魔のルーンですよ」
「ルーン?」
「はい。…おや、珍しいルーンですな…スケッチさせて貰っても構いませんかな?」
「ああ、好きにしろ」
そう言って、ウルキオラは左手の甲を男の前に差し出す。
その時、ふと左手の甲に刻まれた文字が目に入り、それが、読めることに気づいた。
「イーヴァ…ルディー…か?」
ウルキオラがルーンを読み上げると男は驚いた顔をした。
「こ、これが読めるのですか?」
「ああ、意味まではわからんがな」
そう答えると男は間髪入れずに答えた。
「いえいえ、ルーンを読めるだけでもすごいですよ。少なくとも私は読めませんから」
「そうか…」
ウルキオラは愛想のない返事をした。
「ところで…貴方は一体何者ですかな?見た目は人間のようですが、魔力が人間のそれとは思えないのですが…」
「まあ、そうだな…人間ではない」
「やはり…よろしければ貴方のことを教えていただきたいのですが…よろしいですか?」
ウルキオラは考えた。
(どうしたものか…まだこの人間共を信用したわけではない…しかし、先ほど探査回路を発動したが強力な奴は殆どいないようだ。問題はないか…)
「いいだろう…だが先ほどから俺たちを覗いている奴がいる。そいつを始末してからだ」
ウルキオラは覗き見している奴がいる方に人差し指を向け、虚閃を放とうとした。
虚閃の霊圧の大きさに赤い髪の女と青い髪の女、そして目の前のルイズは驚いていた。
すると、ウルキオラが人差し指を向けている方向を見た男が、慌ててウルキオラに懇願した。
「お、おやめ下さい!お願い致します」
頭を下げながら言った。
青い髪の女と赤い髪の女は辛うじて立っていたが、ルイズは尻餅をついていた。
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