第三章
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。といっても並んで歩いているが。そうして案内されたのはチョコレート店であった。彼が入ったこともないかなり品のいい、しかも高級そうな店だった。
高級そうなのは店の中だけではない。品物もそうであった。彼が普段絶対に食べないようなチョコレートが並んでいた。それを見て唖然とするばかりであった。
「何、ここ」
「何って見たらわからないの?」
美有は何でもないといった様子で彼に声をかけてきた。
「チョコレートよ」
「いや、それは見たらわかるけれど」
流石にそれは恭輔もわかる。
「ただ。凄いね」
「そうかしら」
恭輔の驚いた顔とは全く正反対に涼しい顔を見せていた。
「別にそうは思わないけれど」
「はあ」
「好きなの選んで」
その涼しい顔で言ってきた。
「どれでもね」
「どれでもって」
「御礼だからいいの」
美有はその厳しいような、撃つような声で恭輔に告げた。
「いいって」
「断ることは許さないわ」
直に言ってきた。
「だから。どれでも好きなものを選んでいいから」
「はあ」
「さあ、選んで」
急かしてきた。
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