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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
入学編〈下〉
夕食後のデザート×ブランシュについて
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銭も名誉もないということですか」

「今度は正解だぞ、深雪。そして魔法師の平均収入が高いのは、社会に必要とされる希少スキルを有している魔法師がいる。絶対数の少ない魔法師の中には、相対的に高い割合で高所得者がいるから平均収入が高く算出されるだけ。第一線で活躍している魔法師は、社会に貢献するというより魔法師は金銭的な或いは非金銭的で、いずれ何らかの利益を生む事によって高い報酬を受ける。それによってただの魔法師という理由で金銭的に優遇される事ではない。魔法の素質だけで、裕福な暮らしが出来るほど魔法師界は甘くはない。だがまあ蒼い翼はそれを何とかするのが仕事の一つであり、それを失くすために地道にやって来た事でもある。それは皆が知っているよな?」

と全員に聞くと頷いた。こういうのは、百年前から何とかしてはいたが。全世界での反魔法政治結社を潰すことは困難であり、魔法差別による反対をしているブランシュの主張は魔法師が金銭的に報われている事に反対するという主張となっている。魔法師は無私の精神で社会に奉仕しろ、という事でもある。自分勝手での主張とも言うが、生活をする上で金銭的な収入が必要不可欠。それは魔法師でも会社員でも同じのはず。

「でも魔法師は魔法で生計を立てる事は許されない、魔法を使える者も、魔法以外で生きるために必要な糧を稼がなければならないというのは理解しています。魔法というのは長期間の修学と訓練が必要とされるのを知らない訳ではないという考えもありますね」

「うむ。沙紀の言う通りでもある。知っていて言わないということだ、都合悪いのは言わずに考えず、平等という耳触りの良い理念で他人を騙し、自分自身を騙している。魔法科高校の生徒がなぜ反魔法団体であるエガリテやブランシュで活動しているのは、魔法を使えない人達が自分たちがどんなに努力しても身に付けられない魔法で、高い地位を得るのは不公平と考える。魔法は使えるが、才能に劣った生徒が豊かな才能を持つ生徒に対して、自分がこんなに努力をしている追いつけないのはおかしいし、自分の方が下に見られるのはおかしいとそう言う考えも不思議ではない」

「なるほど。確かに人それぞれに才能がありますよね。才能の違いは魔法に限定される事ではないですし、芸術やスポーツや人の営みのあらゆる分野についてですもんね。魔法の才能がなくても、他の才能があるかもしれない。または魔法の才能がない事に耐えられず、他の生き方を考えると。また魔法を学んでいる者が、魔法による『差別』を否定するのは、魔法から離れられないから。魔法から離れたくとも一人前に見られるのも、同じように努力しようが追いつけない事実、何倍もの努力をしても追いつくことはできないという可能性に耐えられない。魔法による評価を否定する。才能有る者も努力という対価を払っているという事実は
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