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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
入学編〈下〉
事務スキル×カウンセリング
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壁を乗り越えた最初の例になるのかもしれないけど、貴方が最後の例だとは限らないから」

「・・・・では、そういうことにしておきましょうか。蒼い翼についても知っていますし、元々そういうカウンセリングをしろと言ったのは理事長を始めとした者たちがそう進言したと聞きますしね」

小野先生側からしたら、説得に応じられて胸を撫で下ろした。でもここで一瞬だが、小野先生には疑問が浮かんだ。この学校の学校法人は国立魔法大学付属高校というより大学側からとは知っているが、理事長を始めとした何名かがこのカウンセリングを進言したというのはどういうことだろうかと思ったそうだが。

「私が未熟な所為で織斑君に不信感を持たせてしまったようで、遺憾に思うわ。・・・・じゃあ、いくつか質問させてもらってもいいかしら?」

「ええ、どうぞ。私に答えられる範囲で答えましょう」

警戒はあるが、時間が無限ではない事は分かっているので小野先生は準備していた質問を俺に順番に呈示した。カウンセラーはプライバシーを扱う仕事というのは熟知しているつもりだ。何しろ他の外史では、一時期カウンセラーをやっていたからだ。大隊長兼司令官の俺が、まあ部下の相談に乗れないのなら上司として失格だから乗った。そしたらいつの間にか隊員全員とカウンセラーという相談相手をしていた。相談内容はパソコンのデータとして残しておくが、データは俺のパソコン専用フォルダに入れてあるので俺以外は誰にも見られない。これを守秘義務ともいうが、その遵守はカウンセラーの根本的な職業論理だ。相手から相談を受けた事に関して、その解決の為に聴き取った事を第三者に漏らさないという性質のがあって小野先生の方側から協力を依頼したいという状況は学校外のプライベートまでは踏み込めないだろう。今の所聞かれているのは、入学してから今日までの学校について起こった事を、入学以来の騒動という小規模なとばっちりから大規模の事件までを俺本人の口から語ったのだった。

「・・・・ありがとう。それにしても、よく平気でいられるわね。それだけストレスが積み重ねれば、精神のバランスを崩す人だって珍しくないんだけど」

感嘆交りではあったが、まるで医師のような顔でそう言った。小野先生は精神衛生を専攻して医師の資格を得ているが、一真も医師の資格を持っている。手をかざすだけで、どこに異常があるのかを知ってからその部分に回復魔法をかければ何とかなる。近くに病院があれば応急手当としてだが、手術無しでガンを取り除いたり骨折をしたところを繋ぐところも可能ではある。あとは俺が先生と呼ぶのは、この学校のカウンセラーの先生でもあって今は生徒と教師と話してるという事だ。

「医学的にはそう見えるのでしょうね、ですが統計的なデータに例外はつきものですよ」

臨床データが統計処理の産物で
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